長崎大学病院産婦人科・長崎大学大学院医歯薬学総合研究科産科婦人科学分野

研究

生殖内分泌グループ

 臨床では、手術など病棟での入院診療とともに、月曜日、木曜日、金曜日午後の専門外来(生殖内分泌外来・内視鏡外来)で診療にあたっています。診療内容は、不妊症、不育症、思春期から更年期までに発生する様々な婦人科内分泌疾患、性同一性障害、子宮内膜症や子宮筋腫などの婦人科疾患の腹腔鏡術後のフォローアップなど幅広く多岐にわたっています。不妊症治療では,内視鏡と生殖補助技術(ART)の双方のメリットを生かした効果的な複合的治療を目指しています。.病院再開発による体外受精室の移転のため現在ARTは休止していますが、来年春から再開できる予定です。不育症治療では、患者さんの個々の状況を考慮した網羅的検査による原因検索から個別化した治療を行っています。未婚若年者や不妊症の子宮内膜症や筋腫の患者さんには妊孕性温存を重視した治療を手術療法と薬物療法を組み合わせることにより取り組んでいます。多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)などの排卵障害の患者さんでは、副作用の少ない効果的な排卵誘発法を工夫しています。子宮内膜症やPCOSでは経過の長い患者さんも多く、 life stageに合わせた適切な治療を提供することを心がけています。性同一性障害の患者さんには、精神科と泌尿器科と連携・協力のもと、当科ではホルモン療法をおもに行っています。
 研究面では、子宮内膜症の病態の解明と新たな治療法の開発、卵巣予備能の評価法の開発、卵巣組織の凍結保存による妊孕能温存治療の研究,排卵誘発法の工夫、腹腔鏡手術の術式の改良、不育症の原因検索における新たな検査法の開発に取り組んでいます。それぞれ一定の成果を得ており、国内外の学会等で発表し、学術論文としてまとめ英文雑誌に掲載されています。
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