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ホーム九州法医学ワークショップ平成27年11月21日ー 11月22日>愛媛大学4年生:谷口絵美さん


SESSION 6:学生研究発表
法医学研究室配属で得たもの

  愛媛大学 4 年生 谷口 絵美 さん

 人の死に対して医学的観点から切り込んでいく学問である法医学に興味を 持ったのがきっかけで、3 年次から法医学教室にお世話になっています。今 までに何例もの解剖を見学させて頂きましたが、どんな小さな剖検所見でさ え見逃すことなく細部に至るまで観察している様子には圧倒されます。さら に、発見状況や生前の生活状況なども包括的にふまえ、あらゆる可能性を考 慮した上で死因診断に至る過程はとても奥深く、法医学ならではの醍醐味だ と感じます。多様な事例から、毎回多くを学ばせていただいています。
 愛媛大学では「医科学研究」として1 年次から研究室に所属し、研究に携 わる機会がカリキュラムに組み込まれています。これは2 年次から4 年次は 選択科目になり、所属講座を変更することも可能です。年2 回行われる学内 での研究発表会は、より研究に対する意欲を向上することができる貴重な機 会です。また合同研修では、他の研究室に所属する学生や教授陣との交流を 通して自分の視野を広げることもできます。さらに、学会発表経験など一定 の条件を満たす学生は学生研究員として雇用され、給与が支払われる制度が あります。意欲と熱意があれば研究に邁進できる環境が整えられています。
 この恵まれた研究制度の下、私は法医学講座に所属した当初から法医中毒 学の研究をしています。解剖時に剖検室で採取した試料を用いて、薬毒物ス クリーニング検査や、機器を用いてアルコール濃度分析を行いました。そし て得られたデータを基に、6 月に高知で開催された第99 次日本法医学会学術 全国集会でのStudent Poster Forum で「Application of INSTANT VIEW to pericardium effusion and cerebrospinal fluid in forensic practice. (法 医実務における脳脊髄液および心嚢液によるインスタントビュー検査に関す る検討)」という演題で発表させていただきました。当日は周囲で行われてい る、レベルの高い活発な議論がとても印象的であり、さらに法医学の研究テ ーマの多様性を再認識し、目の覚めるような思いをしました。学会発表では、 法医学だけでなく救急分野の先生方と接する機会も多いため、臨床の面から 得る知識もあり、毎回とても刺激を受けます。さらに、自分の考えの及ばな かった異なる視点からのご指摘を頂くことで、自分の理解不足を痛感すると ともに新しい課題を見つけるきっかけにもなります。より多くの事例経験を 通して知見を増やしていきたいという、次のステップへのモチベーションに もつながります。
 5 年生になり、臨床実習が始まってからは忙しくなったため、以前に比べ 研究時間が取れなくなってしまいましたが、時間を見つけて今後も研究に精 進していきたいと思います。
 
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