ごあいさつ

長崎大学大学院医歯薬総合研究科 臨床感染症学分野 教授
長崎大学病院 感染制御教育センター センター長
泉川  公一
泉川公一教授

The work of brilliant doctor never ends
 医師の職務はきわめて責任の重いものであり、患者の命を預かる以上、常に最善の治療を行うことが求められます。感染症診療はほかの疾病と異なり、微生物という、まさに目に見えない「生き物」との闘いであります。ヒトが進化するように、微生物も多様に変化していきます。これに対峙するためには、人類の絶え間ない努力が求められます。微生物に対して優位性を保つには、一時も進化を止めてはなりません。
まさに、優れた医師であるためには、生涯、勉強を続けねばならないのです。
臨床感染症学分野の存在意義
 優れた感染症医になるためには何が必要でしょうか?
現代の感染症は、多様化しております。海外の特殊な感染症が対岸の火事として片付けられない時代です。優秀な感染症医には、感染源、原因微生物、感染経路を正しく推定する洞察力、感染源に正しく作用し、さらに環境の微生物への影響と医療経済を考慮した適切な抗微生物薬の選択ができる巨視的な視野を持つことも求められます。これらの力を得るには、臨床の現場で、症例を通して学ぶことがきわめて有効です。我々の教室は、まさに、そのために存在します。
感染症のunique department、best hospital、leading universityを目指して
 ワクチンがたくさんの感染症の予後改善に有効であったように、眼前の患者のみならず、人類全体を対象とした感染症予防、治療のためには、臨床から得られた情報に基づいた基礎研究が絶対に必要です。長崎大学には感染症を対象に研究を行っている教室や施設が多数あります。臨床の問題に、連携を組み即応できる研究をタイムリーに行える体制を整えています。
 我々は、独創的な視点から得られた研究成果を生み出すuniqueな存在となり、その成果を患者にダイレクトにフィードバックできるbestな病院を、さらには世界をleadできる大学になることを目指しています。
 ヒトと比較して、数や種類で圧倒する微生物を如何に攻略するか?大変チャレンジングな課題です。興味のある方、是非、一緒に戦いましょう。連絡をお待ちしています!!