患者さんへ

耳鼻咽喉・頭頸部外科の病気
診療内容 [ 鼻科学領域 ]
アレルギー性鼻炎
 アレルギー性鼻炎は有病率10~15%、つまり10人に1人から1人半が悩まされていると推定されていて、くしゃみ、水性鼻漏(みずばな)、鼻閉(鼻づまり)が3つの主な症状です。症状が年中ある場合(通年性)と季節性にある場合とがあります。有名なのはスギ花粉症ですが、原因となる抗原はハウスダスト(ダニ)が最も多く、次にスギ花粉、その他にはカモガヤ花粉、ブタクサ花粉、カビ(真菌)など様々です。
 当院では原因となる抗原を血液検査で調べ、患者さんに最も適した治療法をおすすめしています。薬による治療がまず選択されますが、効果がない場合は手術治療も積極的に行っています。手術は鼻の中の腫れた粘膜を切り取るものや(下鼻甲介切除)、鼻の真ん中の壁の厚い軟骨を取る手術(鼻中隔矯正術)などがあり、患者さん一人一人の状態に応じた適切なものを選んで行っています。手術により症状は高率に改善します。

慢性副鼻腔炎
 副鼻腔は鼻の周囲にある空洞のことで、この副鼻腔の粘膜が、細菌やウイルスに感染し、膿が排出されず、副鼻腔にたまるのが副鼻腔炎(蓄膿症)で、頭重感、頭痛、鼻づまり、鼻みず(粘稠)の他に、においがわからない、などの症状があります。最近はアレルギーが原因となっているものが増えています。
 治療としては薬物治療、洗浄、ネブライザー(吸入)治療などといった保存的治療がありますが、3-6か月行っても症状が改善しないものが手術の対象になります。以前の手術は口内から歯ぐきの上を切開して頬の骨に穴をあけて副鼻腔を掃除していましたが、現在は内視鏡(直径約4ミリ)を鼻から挿入し、モニターで鼻腔内部を見ながら病変を清掃し、副鼻腔から鼻への出口を広く開けて、膿や粘液が出やすくなるようにする手術が主流です。この内視鏡手術は以前の手術に比べて、患者さんへの侵襲が軽いために患者さんご自身も楽ですし、入院期間も短くてすみます。また鼻の奥までよく見えるため、よりきれいに手術ができて合併症が少なくなっています。これも手術により上記の症状は高率に改善します。

嗅覚障害
 嗅覚障害は前述したアレルギー性鼻炎、慢性副鼻腔炎によって鼻が詰まる時にも起こりますし、感冒(かぜ)や外傷後などに鼻の奥のにおいを感じる細胞が減少することによっても起こります。検査は幾つかのにおいの試薬を実際ににおっていただいて障害の程度を判定する方法や、試薬(アリナミン)を静脈注射してにおいを感じるか否かによって判定する方法があります。
 治療は、原因疾患が明らかな場合はそれに対する治療を行うとともに、ステロイド剤(副腎皮質ホルモン)の点鼻や、神経に必要なビタミンB12や代謝賦活剤等の内服治療を行っています。

その他の鼻・副鼻腔の疾患
 その他、鼻、副鼻腔の病気には鼻出血、術後性副鼻腔嚢腫、鼻副鼻腔腫
瘍、など多々ありますが、専門医が画像、組織診など適切な診断を行い、治療を行っています。