2003年に、私は長崎大学医学精神神経科の7人目の教授になるようにとのお誘いを受け、札幌から参りました。
1907年7月26日、精神病学科が、長崎医学専門学校の内科から独立したコースとして開講されました。そして、東京帝国大学医科大学の助手であった石田昇氏が31歳という若さで初代教授に任命されました。
2007年に100周年を迎えた長崎大学医学部精神神経科の沿革は、そこから始まりました。
最新のWHO報告によると、現在世界中の何百万人もの人が精神病を患っています。
現在存在する疾患の全てを把握することが不可能であるという事実を考慮しても、低・中収入国において、精神病を患っている人々の25.3%〜33.5%は、本来の寿命をまっとうすることができないと報告されています。
私は、ここで多くの精神障害が予防できることを強調して伝えたいのです。また、社会福祉、更には他の部門においても精神衛生を促進することができるのです。
WHOは近年、身体的な健康問題から精神的健康問題へ焦点をますます移しています。
いずれにしても世界規模での協力は、21世紀の国際化のために不可避であると同時に、自発的に取り組む重要な任務でもあります。
長崎大学WHO協力センターは、長崎だけでなく、日本、更には東アジア地域の全てをカバーしており、同センターが存在し続けることは、有意なことだと考えております。
私たちWHO 協力センターが国内だけでなく、国際的にさまざまなニーズを満たすために情報を広める役割を担っていると言うことができるでしょう。
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