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| 胆道閉鎖症(Biliary Atresia)は、以前には先天性の疾患と考えられ先天性胆道閉鎖症と呼ばれていましたが、現在では一度形成された肝内肝外胆管が何らかの原因で閉塞するために発生すると考えられています。発生頻度は約1万人出生に一人の割合で見られ、全国で年間に約100名が発症しています。 胆道閉鎖症の唯一の治療は東北大学の葛西先生により確立された肝門部空腸吻合術(葛西手術)です。出生後60日以内の手術が良好な予後をもたらすために早期発見が必要と提唱されてきました。最近では新生児期での発見治療がさらなる良好な予後をもたらすと報告されています。胆道閉鎖症の初発症状は生後しだいに進行する肝内肝外胆管閉塞による白色便ですが、必ずしも新生児期から見られるわけでなく白色便と正常色便を繰り返すことが特徴で完全に白色便となるにはさらに時間を必要とします。白色便を調べることによる早期発見方法が、一部の自治体で行われている便色調カラーカード法です。現在でも胆道閉鎖症を疑わせる重要な所見の一つですが新生児期での早期発見の手段としては限界があります。 もう一つ胆道閉鎖症の症状として新生児期からの遷延性黄疸がありますがこの時期は新生児生理的黄疸と重なるため見た目で区別することはできません。生理的黄疸と胆道閉鎖症の病態である胆汁うっ帯による黄疸を区別するために我々は血清直接ビリルビン測定と尿中硫酸抱合型胆汁酸(USBA)測定に注目しました。血清直接ビリルビンは閉塞性胆道疾患で上昇し、尿中硫酸抱合型胆汁酸は胆汁うっ滞性疾患で尿中に排泄される物質でいずれも胆道閉鎖症の病態で上昇することが報告されています。 長崎大学腫瘍外科・小児外科では長崎大学産婦人科、長崎県産婦人科医会の強力を得て2006年から血清直接ビリルビン測定と尿中硫酸抱合型胆汁酸測定を用いた「胆道閉鎖症および胆汁うっ滞性肝疾患早期発見の試み」を開始しました。この2つを用いた早期発見の試みは全国初で今後の結果が期待されています。 |
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| @直接ビリルビン測定による方法 | |||||||||
| 生後4日目に採血(分娩した産科医院) 直接ビリルビン1.5mg/dl未満を正常としそれ以上の場合は 生後14日目に再採血 直接ビリルビン1.5mg/dl以上の場合、長崎大学腫瘍外科・小児外科に連絡をとり大学紹介あるいは再々検査を行う。 大学病院受診では採血による肝機能検査+尿中硫酸抱合型胆汁酸(USBA)測定を行い異常例には精密検査を行う。 |
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| A 尿中硫酸抱合型胆汁酸(USBA)測定による方法 | |||||||||
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分娩した産科医院に生後2週間目前後の採尿を持参(郵送)しUSBA測定を行う。 |
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| 2008年7月までに、胆道閉鎖症1例、Alagille症候群(肝内胆管形成不全)1例、ウィルス性肝炎1例が発見されました。 検査の詳細は分娩された産科医院または長崎大学腫瘍外科・小児外科にお問い合わせください。 (注)長崎県内の産婦人科すべてで行われているわけではありません。検査の時期は施設により若干の差があります。 【 参考資料 】 |
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