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UroUro通信

国際尿禁制学会2014(International Continence Society, ICS)に参加、発表してきました。

2014年12月8日

 2014年10月20日よりブラジルのリオデジャネイロで開催された国際尿禁制学会(ICS)に参加、発表してきました。今回は、羽田空港から経由地であるフランクフルトに向かう飛行機が出発する数時間前に、 そのフランクフルトからリオデジャネイロに向かうルフトハンザ航空がストに突入し、その運航が危ぶまれるなかでの出発となりました。結果的には予定通り運航されましたが、普段は大混雑していているフランクフルト国際空港はガラガラで、貴重な体験となりました。
 さて、今回は、私の“ Oral administration of prosultiamine improved the symptoms in patients with overactive bladderassociated with HTLV-1-related myelopathy/tropical spastic paraparesis, and also reduced urinary biomarkers.” と宮田准教授の“Preoperative measurement of the bladder wall thickness may be useful to predict postoperative improvement of overactivebladder symptoms in patients with overactive bladder associated with pelvic organ prolapse.”の2演題が採択されました。 これらHTLV-1関連脊髄症患者における神経因性膀胱、骨盤臓器脱に関する演題はいずれも長崎大学における特徴的な演題であり、このような国際学会で発表し、他の研究者と交流することの意義を改めて実感しました。 また、普段は癌に関する発表が多い宮田先生にとっては、排尿機能に関する初めての国際学会での発表であり、「ともちゃん、面白いね~」、「こういう視点で見ると面白いかもね~」と目を輝かせておられました。
 もちろん、夜はビールを飲みながら、今後の研究に関する方向性について「熱く!」議論しました!?リオデジャネイロの治安や交通事情は予想を超えるものでしたが、ICSでの議論も含めて楽しい時間を過ごすことができました。
(文責 松尾)

第66回西日本泌尿器科学会総会に参加・発表が多数ありました。

2014年11月25日

2014年11月6日~8日にわたって倉敷市で第66回西日本泌尿器科総会が行われました。今回の学会では長崎大学関連の先生方も数多く発表されていました。 佐世保市立総合病院の古川先生、諫早総合病院の渡辺先生、長崎原爆病院の鶴崎先生からCRPCに対する化学療法や骨転移の治療に関する発表がなされ、 ポスター会場で活発な討議が行われていました。 長崎大学の臨床力が会場で発信されている印象を受けました。

また大学病院からも6演題の発表がありました。
宮田先生から高齢者の膀胱癌に対する治療に関して、望月先生からは転移性腎癌に関する内容、木原先生から小児手術特に、膀胱皮膚瘻症例の検討、 中西先生から腎腫瘍の症例報告、安田先生から褐色細胞腫の手術療法について、鹿子木桂先生からは前立腺癌に関する基礎研究に関して、
そして、なんと鹿子木桂先生は!!!

なんと鹿子木桂先生は!!!学術奨励賞を受賞されました。
おめでとうございます。
これからの活躍に乞うご期待です。

第34回国際泌尿器科学会(SIU)に参加・発表しました。

2014年10月28日

10月12日から15日までスコットランドのグラスゴーで開催された、国際泌尿器科学会(SIU)に、大庭、光成、浅井の3人が発表・参加してきました。往路の途中、乗り継ぎの際に、航空券が無くなるというトラブルがありましたが(搭乗検査員のミス!)、何とか解決し、約16時間かけて到着したグラスゴー空港に降り立つと、吐く息も白くなるほど寒く(8-10℃!!)、遠い異国の地に来たことを実感しました。
SIUは世界中の泌尿器科医が集まる国際学会で、毎年幅広い分野の学術発表が行われます。今回は、CRPC戦略(新薬)と腎部分切除術(ロボット)に多くの聴衆が集まり、会場がほぼ満席となっていました。また、ロボット支援手術は全般的に大きな話題の一つでありましたが、新しい技術の進歩というよりコストや従来の開腹手術・腹腔鏡とのアウトカムの比較(思っていたほど良くない)、術者の育成といった課題が出ていました。
さて、我々はというと、大庭:腎癌におけるTWIST(転写因子)の役割、光成:術前内分泌療法後の前立腺癌生物学的再発と血管新生、浅井:膀胱癌におけるHO-1の役割と喫煙の関係、に関するポスター発表を行ってきました。特に光成先生:(Moderated poster)は英語でのプレゼンテーション・質疑応答を見事にこなし、興味を持ってくださる先生もおられ刺激になりました。
また、多くの演題発表を見て回り、我々も発表に加えいろいろ討論しているうちに、多くの海外研究者・医師(Dr. Yasser, from Egypt、Dr. Evtimov, from Bulgaria、セルビアから来たDr etc.)と交流を深めることができ、他の国の考え方や医療情勢を知ることもでき、大変有意義な学会となりました。帰国してからメールのやりとりも行っています。今後、国際学会での再会を楽しみにしています。
学会活動が濃厚であったため、時間が足りずにネス湖でのネッシー(?)は見れませんでしたが、合間にスコットランドの首都エディンバラのお城を鑑賞し、スコッチウィスキーを堪能し、夜はSIU night、シーフード、さらには、街で偶然お会いした山形大学:富田先生らとお酒を酌み交わし、浅井先生も旧友との再会を果たすことができ、短い期間でしたが学会を満喫しました。
とにかく、とても楽しく学会に参加することができ、いい意味で経験を積むことができました。今後の日常診療や研究活動に、多くの経験が生かせるよう、さらなる精進をいたします。
(文責 大庭)

2014年泌尿器科医局旅行を行いました!!

2014年10月7日

10月4日~5日久しぶりに医局旅行を行いました。場所は島原市の海望莊です。 宮田准教授の発案と浅井先生の綿密な準備により、開催にこぎつけることができました。

メインイベントはやはり楽しい宴会です。
酒井教授の挨拶、菅典義先生の乾杯で会はスタート!!。
亀本裕徳先生、林幹男先生からもご挨拶をいただきました。
また新人挨拶と安田・中西の新人コンビの余興と盛りだくさんでした。

大学病院の看護師さんもたくさん参加してくれました。
宴会に当たっては宮崎医院の宮崎伸一郎先生、池田病院の亀本先生
前田医院の前田兼徳先生から飲み物のご援助をいただきました。
本当にありがとうございました。

そして案の定、二次会に突入。
城代明仁先生からもお言葉をいただきました。
多くの同門の先生方と医局員で楽しい一夜を過ごしました。
忙しい中をご参加いただいた大仁田先生、
松尾祐三先生、福田寛典先生ありがとうございました。

第73回日本癌学会学術集会に参加・発表しました。

2014年10月1日

 9月25日から横浜市で開催された「第73回 日本癌学会学術集会」に、参加、発表してきましたが・・・まずお詫びしなくてはなりません!?実は、昨年の日本癌学会の模様をUroUro通信で報告させて頂いた際に、 「来年こそは、English Oral sectionで報告します!」と公言していましたが、今年も「Japanese Oral Section」での発表となりました。 とは言っても、非常に有意義な発表が多く、大変満足のいくものでした。私は、「Heme oxygenase-1 expression is associated with tumor aggressiveness and outcomes in patients with bladder cancer: a correlation with smoking intensity」という、 以前より研究していた「鉄代謝」と「喫煙」から膀胱癌の病態や予後を検討した内容でしたが、貴重な意見を得ることができ、活発な議論ができました。
 さて、今年の癌学会で強く印象に残ったことが2つありました。1つは、外国人研究者、特に、中国人研究者の多さと、女性研究者の増加でした。実際、写真の通り、発表会場に入るのを待つ行列でも、女性研究者の姿が例年になく目立ちました。 日本癌学会では、以前より外国人にも広く参加してもらうために、すべてのスライドは英語での表記になっています。私の発表した「Japanese Oral Section」も発表や質疑応答は日本語ですが、スライドの内容は英語です。 このような取り組みが功を奏していることは喜ばしいことですが、日本の研究者の絶対参加数が少なくなっているように感じたのが気掛かりです。 また、女性研究者が増えることは好ましいことであり、日本癌学会のそうした取り組みを、長崎大学泌尿器科学教室では以前より実践しています。医師に限らず女性で研究に関心をお持ちの方、是非、一度、私達の研究室に遊びにきませんか?いつでもお待ちしていますよ!もちろん、男性も大歓迎です!!
(文責:宮田康好)

2014年「泌尿器科・腎移植外科 医局説明会 」【第2弾】開催のお知らせ

2014年9月22日

日 時:2014年10月8日(水) 18:00~
場 所:泌尿器科医局(12F 奥)
連絡先:医局受付(内線 7340) 医局長 望月 E-mail: mochi@nagasaki-u.ac.jp

朗報!!!手術支援ロボットda Vinci導入となります。

2014年9月10日

2014年7月19日、当院に手術支援ロボットda Vinci Siが 搬入されました。 長崎県内初の導入です。近々、ロボット支援腹腔鏡下根治的前立腺全摘術(RALP)開始予定です。

第52回日本癌治療学会学術集会に参加・発表しました。

2014年9月3日

 8月28日から30日にわたり横浜市で開催された「第52回日本癌治療学会学術集会」で発表してきました。その学会名が示すように、この学会は癌治療に関する演題を発表・議論する、癌治療に関する本邦で最大のものですが、 その内容は、最新の治療法や大規模な臨床試験の結果だけではなく、制吐剤や抗菌剤の使用に関する演題や、外来化学療法や在宅治療に関するものまで、癌治療全般の発表があります。
 長崎大学泌尿器科からは、宮田康好が「シスプラチン抵抗性尿路癌への3rd. line以降に施行した低用量Gemcitabine-Paclitaxel-Sorafenib療法の安全性と抗腫瘍効果、QOLの検討」を口演で、大庭康司郎先生が 「腎癌骨転移症例に対する分子標的治療の臨床的検討」を、竹原浩介先生が「去勢抵抗性前立腺癌に対するドセタキセル療法の治療成績」をポスターで発表してきました。
 いずれの演題も、手術療法も含めた様々な治療を行った後に直面する課題についての検討であり、手術だけではなく、化学療法を含む保存的治療まで一貫して行なっている泌尿器科医にとって重要なテーマです。 実際に、横浜は曇り空でしたが、いずれの演題でも「熱い議論を闘わせて?!」きました。
 また、私が発表したGemcitabine-Paclitaxel-Sorafenib療法は、世界的にも長崎大学泌尿器科学教室オリジナルのレジメンであり、特に、その疼痛抑制効果について有意義な議論が交わせました。 この研究は、その先進性から各種の審査や承認が必要であり、さらに、酒井英樹教授と長崎大学病院の先進的医療に関する理解があって初めて実施できたものです。 その意味でも感慨深いものがあるのと同時に、副作用など解決すべき課題は多いですが、さらに患者さんの利益になる取り組みを進めたいと思いました。まさに、今回の学会のテーマ「愚直なる継続」です!!。
 また、今回、発表してきた前立腺癌、腎癌、尿路癌は言うまでもなく、それ以外の分野でも学んだことを明日からの診療や研究、教育に役立てたいと感じながら、やっぱり夜は酒井教授を囲んでワインを数本あける私達でした。
(文責:宮田康好)

2014年7月28日泌尿器科・腎移植外科医局説明会開催!!

2014年8月18日

2014年7月28日に泌尿器科・腎移植外科の医局説明会を開催しました。最初に医局カンファレンス室で医局長から医局に関する説明がありました。 医学部5年生、6年生、研修医と多くの先生が参加してくれました。
説明の中ではいかにもといったユニークなphoto shotが印象的でした。そのあとは懇親会です。
今回もウロフェス★2014と題してパーティです。今年はココウォークのとあるレストランの一室を貸切です。
酒井教授、錦戸先生、宮田先生など多くの医局の先生方から参加したみなさんに熱くて、そしてクールな?話がたくさんあったようです。もちろん二次会もありました。 学生さんや若いドクターとの楽しい時間を過ごすことができました。

2014年「泌尿器科・腎移植外科 医局説明会」開催のお知らせ

2014年7月16日

日 時:2014年7月28日(月) 18:00~
場 所:泌尿器科医局 (12F 奥の方)
連絡先:医局受付(内線 7340) 医局長 望月 E-mail: mochi@nagasaki-u.ac.jp

第4回前立腺シンポジウムに参加・発表しました。

2014年7月1日

 6月26日、27日と三重県鳥羽市で開催された「第4回前立腺シンポジウム」に、酒井教授と宮田准教授は座長として、志田先生(長崎原爆病院)と光成は演者として参加してきました。
 学会会場は鳥羽国際ホテルでしたが、天皇陛下やエリザベス女王も宿泊されたこともある格式の高いホテルで、学会初日はなんと夜10時までポスターセッションが行われました。 このシンポジウムは、前立腺の最先端の研究を行っている泌尿器科医や病理医、さらには、薬学や分子生物学の専門家が「合宿」形式で2日間に渡りぶっ通しで発表と議論が続けるもので、 私もみっちりと基礎研究の最先端に触れることができました。
 私はポスターセッションで「ヒト前立腺癌細胞におけるHuR発現の意義」を発表しました。これは私が現在大学院で研究を行っているテーマで、 これまでの総括と研究のさらなる追求・発展のために非常に大切な場となりました。志田先生はシンポジストに選ばれ「アンドロゲン応答遺伝子PSAに対するin vitro 転写システム」を発表されました。
 今回、シンポジウムとポスターセッションでの熱い議論に圧倒されるばかりでしたが、非常に良い刺激となりました(分からないことも多々ありましたが…)。 また予備校時代の友人にも遭遇し、また、その友人の活躍にも刺激を受けました。今回は時間がとれず伊勢神宮に参拝できず非常に残念でしたが、 それでも太平洋を空から見下ろす ように一望できるホテルは非常に魅力的であり、また機会あれば鳥羽に訪れたいと思いました。
(文責:光成健輔)

頑張れ!日本!!

2014年6月18日

6月15日(日曜日)に、高次臨床実習(クリクラ)で泌尿器科に来てくれているみんなと一緒に医局でサッカーを応援しました。 もちろん、言うまでもなくワールドカップの日本とコートジボワールの試合です!!
結果は皆さんご存知の通り日本の惜敗に終わりましたが、若手の医局員も含めた若者の歓喜と絶叫?混じりの声援を聞きながらの実験は、いつも以上にいい感じでした。 次のギリシャ選では勝ち点3をゲットできるように皆さん応援しましょう!!
(文責:宮田康好)

2014年5月24日第105回九州泌尿器科連合地方会に参加しました。

2014年5月26日

2014年5月24日第105回九州連合地方会が大分市で開催されました。長崎大学からは今年度入局の中西裕美先生と現在研修医で泌尿器科ローテート中の城島五穂先生が発表でした。 どちらも診断上興味ある症例のセッションでの発表でした。
二人とも学会発表は初めてでしたが、とても初めてとは思えない落ち着きぶりで、堂々と発表していました。新人さんたちの今後の活躍が期待されます。

夜は発表した二人のお疲れさま会です。大分名物の鳥てんと関さばを堪能しました。
大分の麦焼酎と一緒に味わいました。「おいしかった~」

そして翌日5月25日日曜日は大学対抗野球大会です。 酒井英樹監督の采配のもと試合は進行。相手は九州大学でした。 今年は女医さん二人も野球の試合に出場。二人とも(学会だけではなく)バッターとしても、活躍しました。

そしてなんと最終回に長崎大学の秘密兵器、宮田先生が代打で登場!!!
会場の盛り上がりも頂点に達しました。
試合は負けてしまいましたが、久しぶりにみんなでスポーツをして、汗をかいて気分は最高でした!! 東長崎皮ふ泌尿器科医院の福田寛典先生も参加してくれました。おつかれさまでした。

第102回日本泌尿器科学会総会のワークショップで「高齢の膀胱癌患者さんの治療」に関する発表をしてきました。(第2弾)

2014年5月22日

 第102回日本泌尿器科学会総会において「高齢化する進行尿路上皮癌患者:治療戦略の再考」をテーマとしたワークショップで、宮田康好が発表してきました。 今回は、下に示した通り、日本の膀胱癌治療のエキスパートの先生方と一緒の発表ということで、いつも以上に緊張しました。 長崎大学は、75歳以上の高齢者においても「抗癌剤の動脈内注入療法」と「放射線療法」に内視鏡手術を組み合わせることで、膀胱を取ることなく、膀胱全摘除術と同等の治療効果や延命効果が得られる可能性があることを発表し、 その後は独自の内視鏡手術の方針について議論を深めるなど、今後の膀胱癌、尿管癌、腎盂癌の診療に役立つ情報も得られました。 もちろん、その副作用や治療効果に限界がある患者さんの存在など課題も残されていますが、膀胱を取らない治療を希望される癌患者さんにとって、選択肢の1つになり得る治療法だと感じました。 事実、この私達の治療法について、東海地方の某教授から「膀胱を取らない治療を希望される患者さんには、長崎大学病院での治療も説明するよ」と声を掛けて頂きました。 今後も、より慎重な判断のもと、十分な説明と理解、納得を得た上で、本治療法を積極的に進めていきたい、とあらためて感じさせられる発表になりました。
 なお、本治療には、放射線科医師の献身的な協力と高度な技術が不可欠です。この場を借りてお礼を申し上げますと共に、今後とも(無理ばかり言いますが・・・)よろしくお願い申し上げます。

第102回日本泌尿器科学会総会のワークショップで「地域医療」に関する発表をしてきました。

2014年5月19日

 4月24日から27日にかけて、神戸市で開催された第102回日本泌尿器科学会総会におけるワークショップ「泌尿器科疾患における地域医療の現状と展望」で、私、宮田康好が発表してきました。

 発表前に座長とすべての発表者が集まり打ち合わせをしましたが、その際に座長の先生から「このワークショップには多数の演題申し込みがあり、その関心の高さが伺える」とのお話しがありました。 その中で発表の機会を得られたことは光栄であると感じる共に、「柄にもなく」緊張して発表会場に入りました。
 私は、「在宅での外来化学療法」、「終末期を迎えられた癌患者さんの排尿管理の実態」、そして「薬剤師さんも含めた包括的な地域医療システム」を話しました。 いずれも開業医師や勤務医、看護師さんやケアマネージャーさん、さらに、栄養士さん、薬剤師さんと他職種連携が先進的に実践されている長崎ならではの発表ができ、多くの先生方から「長崎の医療環境がうらやましい」とのほめ言葉を頂きました。
 長崎大学病院、泌尿器科では、高度で先進的、専門的な医療は言うまでもなく、地域に根ざした医療、QOLに配慮した終末期も含めた在宅医療にも積極的に取り組んでいます。 地域医療に興味のある研修医や学生のみなさん、是非一度見学や体験に来てみませんか?いつでもお待ちしていますよ。

第102回日本泌尿器科学会総会に多数の演題発表!!

2014年5月19日

2014年4月24日~4月27日、第102回日本泌尿器科学会総会が神戸(香川大学主催)で開催されました。 長崎大学および関連病院の先生方から多くの演題発表がありました。まず長崎大学からの発表が以下です。

ワークショップ2題(どちらも宮田先生)

  • 長崎大学病院における地域医療システムとの連携 -外来化学療法と在宅での排尿管理から内服管理を含めた包括的連携へ-
  • 高齢膀胱癌患者に対する動注化学療法および動注化学・放射線療法の有用性と限界についての検討

一般演題9題
宮田先生

  • 筋層浸潤性膀胱癌に対する膀胱温存療法-CDDP radiationとGC radiation-の治療成績
  • 腎癌の間質組織におけるFerの発現は、腎細胞癌におけるFerの発現と異なり、癌の増大と転移を抑制する

竹原先生

  • 過去9年間の長崎市における前立腺がん検診の検討

大庭先生

  • 非淡明細胞型腎癌の治療成績

計屋先生

  • 去勢抵抗性前立腺癌に対する放射線療法の治療成績

志田先生(現在原爆病院)

  • 前立腺全摘標本マッピングからみた再生検癌陽性症例の臨床病理学的特徴

松尾先生

  • プロスチアミンは過活動膀胱に対して有効なのか?

光成先生

  • 腹腔鏡下前立腺全摘症例における前立腺癌進展と術前MRI所見の検討

浅井先生

  • 前立腺癌組織における4N1K-peptideの発現と臨床病理学的特徴の関連

また関連病院の先生方からは
松尾良一先生(済生会病院)

  • TULの腎機能におよぼす影響に関する臨床的検討
  • 腎珊瑚状結石に対するTUL単独療法~有用性と問題点および治療適応に関する検討~

西村直樹先生(諫早総合病院)

  • 前立腺生検前MRI画像所見スコア化についての検討

松尾学先生(県立島原病院)

  • 当院における前立腺全摘術後の強度変調放射線治療の検討

前田兼徳先生(前田医院)

  • 包括的腎代替療法のAnother modalityとしての長時間透析・頻回透析

松尾良一先生はなんと2題発表、前田兼徳先生は腎代替療法に関するシンポジウムのシンポジスとしての発表でした。 関連病院の先生方からは臨床的に重要な話題についての発表が多くなされていました。

前田先生の発表されたシンポジウムの演者先生方(腎不全治療のエキスパート)の写真です。 聴衆も多く議論も沸騰していました。

第20回日本アフェレーシス学会九州地方会が開催

2014年5月7日

 2014年4月20日長崎ブリックホールで錦戸雅春先生を大会長として第20回日本アフェレーシス学会九州地方会が開催されました。 特別講演は市立札幌病院腎臓移植外科部長 原田浩先生でした。「腎移植とアフェレーシス」という内容での講演で、先生の豊富な腎移植の経験から腎移植の啓蒙とアフェレーシスの必要性についてのお話で大変臨床に有用なお話をいただきました。 ランチョンセミナーは酒井教授が座長をつとめられ、東京女子医大産婦人科講師 石谷 健先生からCARTに関する話題提供がありました。 長崎県内からも腎臓内科をはじめ多くの先生方の参加や演題発表がありました。あらためて腎疾患や腎移植など多くの疾患や病態でのアフェレーシスの重要性を再認識いたしました。 錦戸先生をはじめ、血液浄化療法部のスタッフや泌尿器科医局受付の皆さん、運営お疲れ様でした。
(文責 望月)

ヨーロッパ泌尿器科学会、年次総会に参加、発表してきました。

2014年4月22日

 4月11日~15日、スウェーデンのストックホルムで開催されたヨーロッパ泌尿器科学会(EAU)年次総会に、酒井教授と共に参加・発表してきました。 例年、このEAUは2月か3月に開催されることが多いのですが、今回は、北欧のスウェーデンの「寒さ」を考慮して4月開催になったようで、実際、もう寒くなかったです。
 EAUは、来月開催されるアメリカ泌尿器科学会と双璧をなす国際学会で、その採択率は例年20%台と低く、他の学会とは比較になりません。その分、興味深い演題ばかりでした。 また、3D画面のロボット支援手術や腹腔鏡手術のライブ映像も見られるなど、今年も最新で、内容の濃い、「熱い!」学会でした。
 幸い?!今年も腎癌に関する研究「Stromal expression of Fer plays as suppressor for tumour progressionand it was a useful predictor for survival in patients with renal cancer carcinoma」が採択され、緊張の中で発表してきました。 なかなかいい発表ができたかな、と思っていますが、まだまだ勉強ですね。
 もちろん、学会の合間には、きれいな北欧の街並みや王宮を散策したり、ノーベル賞に関連する施設(ノーベル賞授賞式はストックホルムで開催されます)を見学してきました。 もちろん、ビールに、ワイン、そして、シーフードに「トナカイ」まで堪能してきました。山形に引き続き、酒井教授、ごちそうさまでした!
 来年はスペイン開催されます。医局員の皆さん、頑張って演題を通してEAUとワインを堪能しましょう!!(文責:宮田康好)

第23回泌尿器科分子・細胞研究会に参加・発表してきました。

2014年3月20日

 3月14日、15日と山形市で開催された泌尿器科分子・細胞研究会に、酒井教授と宮田、そして、発表者として松尾先生と大学院生の光成先生、合計4名で参加してきました。 山形はまだ雪も見られ、なぜか?私“以外”の3名は、「寒い~」を連発していました。
 この研究会は、「バリバリの基礎研究」の成果を発表、議論する会であり、非常に「熱い!」空気のなかで行われました。 特に、光成先生は、「腎癌間質組織におけるFerの病理学的役割」が研究奨励賞候補演題に選出され、著名な教授達からの質問責めに「青くなったり、赤くなったり」・・・ 貴重な経験ができたようです。残念ながら、同賞の受賞は逃しましたが、この仕事はノックアウトマウスを使ったり、ノーベル賞で有名になった蛍光物質GFPを用いた研究であり今後の展開が楽しみです。 来年こそは、受賞できるように頑張りましょう!!
 また、松尾先生は、「低グルコース環境下での腎癌細胞のアノイキス抵抗性の獲得についての検討」を堂々と発表しました。松尾先生は山形大学卒業であり、立派に「凱旋」しました。 松尾先生が学生時代に住んでいたアパートや「いろいろと貴重な経験をした?OOOO」をみんなで「見学」に行くなど、いつもの学会とは違う楽しみもありました。
 そして、本研究会では、泌尿器科領域の基礎研究で最先端を走る先生方が発表、議論するため、大いに刺激を受けると共に、今後の検討課題や目標を感じることができました。
 もちろん、その議論の合間には、日本酒に、そば、芋煮と山形の名産を堪能できました。 また、長崎大学泌尿器科学教室として今後の研究の有り様や夢を語り合いながら、一晩でワインを4本も飲んでしまいました。あらためて、酒井教授ごちそうさまでした!
(文責:宮田康好)

ASCO-GU 2014(2014 Genitourinary Cancers Symposium)に参加しました。

2014年2月5日

1/30-2/1の3日間にわたってサンフランシスコで開催されたASCO-GU 2014(正式名:2014 Genitourinary Cancers Symposium)に酒井教授と望月が参加しました。 ASCO-GUは尿路性器癌の悪性腫瘍に関するシンポジウムで今年は10回目の開催ということもあり、教育講演も充実した内容でした。 また一般演題も前立腺癌や腎癌ではエビデンスレベルが高いと思われる臨床研究の結果が数多く報告されました。 やはり発信力の大きいシンポジウムというのを再認識しました。当科からは酒井教授が転移性腎癌に対する分子標的薬と抗癌剤の併用療法の治療成績に関する発表をされました。 質問も多数あり、熱いdiscussion もありました。
(文責:望月)