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UroUro通信

SUO 2017 に参加、発表してきました。

2017年12月11日

 11月29日より12月1日まで、アメリカのワシントンで開催された Society of Urological Oncology (SUO) の年次総会に出席してきました。この学会では、名前の通り泌尿器癌に関し総合的に討論する学会であり、手術、薬物療法、放射線治療に緩和ケアまで幅広く議論されていました。
 ワシントンまでは成田から直行便が出ており、乗り継ぎの心配をしなくてよいため、いつもよりリラックスしてワシントン・ダレス国際空港に到着しました。今回は滞在日数が少ないことや、学会会場に缶詰めの予定でしたので、大きめのバック1つで身軽な1人旅となりました。そして、入国審査も問題なく通過し、預けた荷物の受け取りを待つ日本人を横目に鼻歌交じりに出口に向かっていましたが、そこにいた拳銃に防弾チョッキでフル武装した警官に、「荷物は1つだけ?」、「お前はどこから来た?」、「何しにワシントンに来たんだ?」と質問され、「さっき入国審査で言っただろ~」と思いながら、「荷物はこのバックだけだよ~」、「日本から来たよ~」、「学会に参加だよ~」と答えたのですが、愛想笑いがいけなかったのか、顔がこわばっていたのか、見事に別室に連れて行かれました!!別室では、案の定、中東の方を中心に10名ほどが椅子に座っていました。結局、荷物をすべて調べられて、ホテルを予約していることの確認がとれて開放されましたが、別室から出口に向かう途中にも、別の空港職員から「荷物は1つだけなの?」と聞かれました。大きなバックを抱えた私は、そんなに不審だったのでしょうか?!
 さて、学会については、会場はAUAやEAUのメイン会場からすれば3分の1程度の大きさで、しかも、会場のホテルには案内の看板など一切なく、クローズドの学会?という感じでした。ただ、1つの会場のみで進行する点はASCO-GUに近い印象を持ちました。ただ、ASCO-GUでは大規模な治験や最先端の治療の成績が発表されるのに対して、より身近な診療の話題に関する話題もありました。個人的には、「膀胱内注入療法にマイトマイシン?」、「前立腺癌の放射線治療でホルモン療法を併用する?」、「腎癌における免疫チェックポイント阻害剤はいつやめる?」などを興味深く拝聴しました。最先端で目立つ話題が中心となるAUAやASCO-GUよりも、現在のアメリカにおけるリアルな泌尿器科癌治療を知ることが出来ました。さっそく、今回の発表をベースにした臨床研究を始めたいと思いますので、関係者の皆さんには協力お願いします。
(文責:宮田康好)

第31回 日本泌尿器内視鏡学会総会に参加、発表してきました。

2017年11月30日

 11月16日より18日まで徳島市で「第31回日本泌尿器内視鏡学会総会」が開催されました。大学病院からは、宮田が「膀胱癌の内視鏡手術」、大庭先生と計屋先生が「ロボット補助下手術」、松尾先生が「内視鏡的下の前立腺肥大症手術」、相良先生が「腹腔鏡による膀胱全摘除術」、そして、湯野先生が「尿路結石への経尿道的尿管結石破砕術」に関する演題を発表しました。 湯野先生の発表は、佐世保共済病院に勤務していた時のデーターをまとめたもので、臨床的にも意義深いものでした。
 また、今年は、関連病院である嬉野医療センターの谷口啓輔部長が総会賞候補演題に採択されました。 残念ながら口演発表は撮影禁止であったため、谷口先生が発表されている姿は紹介できませんが、嬉野医療センターと長崎大学病院が共同演題を私がポスターで発表させて頂いたので、一緒に記念撮影しました。 総会賞受賞はなりませんでしたが、泌尿器科部長として診療に加えて各種のマネージメントにお忙しいなか、このように精力的な発表をされる姿に頭の下がる思いであると同時に、私達もまだまだ頑張らなくては!と思わされました。
 そして、発表の後は、「阿波尾鳥」専門店で谷口先生、酒井教授、そして、教室員で徳島の地酒を心いくまで堪能しました。
 長崎大学病院と関連施設では、ロボット補助下手術、腹腔鏡手術、内視鏡下結石破砕術をはじめとする内視鏡を用いた治療に積極的に取り組んでいます。 来年も有益な情報を長崎から発信しましょう!!
(文責:宮田康好)

第69回 西日本泌尿器科学会総会に参加、発表してきました。

2017年11月29日

 11月9日より12日、大分市で開催された「第69回西日本泌尿器科学会総会」に、発表および参加してきました。今年も、望月保志先生のシンポジウム、浅井昭宏先生の「ヤングウロロジスト リサーチコンテスト」での発表をはじめ、大学病院からは、宮田が膀胱癌、松尾先生が排尿障害、荒木先生が尿路結石に関する演題を発表しました。 特に、浅井先生は関連病院で多忙な日々を送るなか、英語で立派に発表し、質疑応答にもしっかりと答えてくれました。本当にお疲れさまでした。
 ご存じのように、来年の「第70回西日本泌尿器科学会総会」 は、酒井教授のもと長崎市で開催されます!西日本の先生方だけではなく、中部、東部の先生方にもたくさん参加して頂けるような、興味深く。ホットな!?内容となるように教室員が一丸となって準備に取りかかっております。 同門会や関連施設の先生方には、ご助言や協力を頂けますようよろしくお願いいたします。
(文責:宮田康好)

遅ればせながら、2017年10月の活動報告です!(医局旅行編)

2017年11月13日

 11月も中旬となり、秋の気配も濃くなってきました。さて、遅ればせながら、10月に行なわれた行事や学会の一部を報告いたします。
 まずは、10月7日より、嬉野温泉で恒例の「医局旅行」を開催しました。今年も、計屋同門会会長を始め、林幹男先生、嬉野医療センターの谷口啓輔先生、そして、病棟の看護師さん達も参加し、”異様な盛り上がり!?“でした。 倫理的な問題や教室の品格を保つため公開できる写真は限られています!?が(今回の写真がギリギリ限界です!!)、その雰囲気は感じられると思います。私も久しぶりに夜中まで痛飲してしましました。そして、翌日は快晴のもと、ゴルフに観光を楽しみました。 来年も、いろいろ企画したいと思いますので、今年参加できなかった先生方も是非参加して頂き、一緒に楽しい時間を過ごしましょう!
(文責:宮田康好)

遅ればせながら、2017年10月の活動報告です!(九州連合地方会編)

2017年11月13日

 10月14日、鹿児島市で「第112回九州連合地方会」が開催され、長崎大学からは、松田先生が治療に難渋した症例を発表しました。 自己紹介では「苦しい場面」もありましたが、発表は堂々とした良い内容でした!そして、会の後は、言うまでもなく、鹿児島の名物と焼酎に、本場の「しろくま」も堪能しました。明けて15日には野球大会にも出場しました。 微妙に顔が赤いなか、みんなよく頑張れたな!?と関心しました。また、今年は2名の女性医師が野球も含めて参加してくれました。野球に、そして、飲み会に、貴重な戦力としてフルに活躍してくれました!来年春の連合地方会は熊本で開催予定です! 関連病院や同門の若手の先生方も参加して頂き、一緒に馬刺しに辛子レンコン、球磨焼酎を堪能しましょう!
(文責:宮田康好)

第53回 日本移植学会総会に参加、発表してきました。

2017年9月12日

 9月7日~9日、北海道の旭川市で開催された日本移植学会総会に参加、発表してきました。 今年は、望月先生が「腎移植患者さんにおける血液中の脂肪酸」に関してポスターで発表し、宮田が「腎移植患者に発生した悪性腫瘍」に関して口演で発表しました。 それぞれフロアーから質問も頂き、有意義な発表や議論ができたと自負しております。
 この学会は、その名前の通り腎移植だけではなく、肺移植や肝移植、そして、心移植や小腸移植などすべての分野を網羅しています。 そのため、今回は、他の臓器移植の発表もたくさん聴講してきました。そして、言うまでもないことですが、免疫抑制療法や移植後合併症が異なること、そして、他の臓器移植において、移植後の腎機能障害や透析導入が大きな課題になっていることを実感しました。 その意味でも、泌尿器科医が移植医療に関わることの重要性を強く感じました。また、長崎大学病院からは、肝臓や肺移植などに関する演題も多数発表されており、長崎大学全体での移植医療の取り組みに泌尿器科も協力することで、長崎県だけでなく日本全体、そして、世界の移植医療の発展に貢献したいと感じさせられる学会でした。
 旭川の朝晩は涼しいを通り越して寒いくらいでした。あらためて、日本も広いんだなぁー、と思いつつ、ジンギスカンとビールを美味しく頂きました!? 来年は、若手の先生と一緒に発表、勉強したいと思います。来年の発表に向けて皆さん頑張りましょう!!
(文責:宮田康好)

日本尿路結石症学会 第27回学術集会に参加、発表してきました。

2017年9月4日

 8月25日、26日に大阪市で開催された日本尿路結石症に松尾先生と宮田で参加、発表してきました。実は、この学会には初めて参加しましたが、 尿路結石診療に豊富な経験を有する施設を中心に、その治療や診断方法、予防から基礎研究まで、「濃厚な議論」が展開されました。
 松尾先生も「尿中カルシウム排泄量と尿路結石の関連について」新たな知見を発表し、活発に議論しました。
 私達、泌尿器科医にとって尿路結石症は身近な疾患ですが、さらに高度で幅広い知識や技術の習得が必要だと実感させられました。
 次回は、若手の先生方が発表できるように補佐、助言し、長崎大学病院、そして、関連施設全体のさらなる結石治療のスキルアップにつなげて行きたいと考えています。
(文責:宮田康好)

第26回 日本腎泌尿器疾患予防医学研究会に参加、発表してきました。

2017年7月24日

 7月13日、14日に三重県の津市で開催された第27回日本腎泌尿器疾患予防医学研究会に参加してきました。
今年は、大庭先生が「前立腺全摘除術後の鼠径ヘルニア予防」、計屋先生が「長崎市の前立腺がん検診」に関する演題を発表しました。 前立腺癌の早期発見と術後の鼠径ヘルニアと異なるテーマではありましたが、いずれも実臨床に直結する有意義な発表でした。
 また、他施設からは、「各種のサプリメント」や「画像診断」などの一般演題、「栄養サポート」や「内分泌かく乱物質」、そして、 最近話題になっている「プレシジョン メディスン」に関するレクチャーやシンポジウムなど幅広い分野で議論が行なわれました(酒井教授はモーニングレクチャーの座長を務められました)。
来年の第27回大会は、酒井英樹教授が会長を努められ長崎で開催されます!すでに、その準備に取りかかっており、その詳細は後日告知させて頂きますが、盛会となりますようご協力をお願い申し上げます。
(文責:宮田康好)

いつでも見学(遊びに?)に来てください。

2017年7月20日

 長崎に限らず日本中で猛暑が続いていますが、研修医の皆さんは夏休みをいかが過ごされる予定でしょうか。研修2年目の先生方にとっては、「新専門医制度」への対応もあり忙しい日々になると思います。
 長崎大学泌尿器科では、ホームページに公開している「ながさき泌尿器科専門研修プログラム」PDFにより泌尿器科医の育成を図り、地域医療への貢献、そして、教育や研究を通じて国内のみならず世界的にも医療の発展に貢献したいと考えています。 その趣旨や詳細な内容については、医局説明会などを通じて研修医の皆さんには説明してきました。一方、長崎市外や県外で研修している先生のなかには、医局説明会に参加できなかった方もおられるかもしれません。あるいは、他大学出身ということで遠慮している先生方もおられるかもしれません。
現在、長崎大学病院、泌尿器科には他大学出身の9名がスタッフとして勤務しています。何の遠慮や気遣いは必要ありませんので、気軽に見学に来てみませんか。心よりお待ちしています。

職 名 氏 名 出身大学
准教授 宮田 康好 琉球大学
講 師 木原 敏春 広島大学
助 教 計屋 知彰 弘前大学
助 教 松尾 朋博 山形大学
助 教 志田 洋平 宮崎医科大学
助 教 相良 祐次 福島県立医科大学
医 員 杠葉 美樹 琉球大学
医 員 中西 裕美 琉球大学
医 員 荒木 杏平 久留米大学
連絡先) 医局長: 木原 敏春 kihara-t@nagasaki-u.ac.jp
  准教授: 宮田 康好 yasu-myt@nagasaki-u.ac.jp
    電話番号: 095-819-7340

2017年6月24日(土)、長崎大学 泌尿器科 ハンズオンセミナー行われました。

2017年6月29日

参加頂きました11名の研修医の皆様、本当にありがとうございました。
当日の会場の写真、アンケートの結果をアップさせて頂きます。

アンケート結果(641KB)

アメリカ泌尿器科学会(AUA)年次総会体験記

2017年6月12日

先日、告知しました新人3名のAUAの体験記を紹介します。

大坪先生:5月12日から16日にボストンで開催されたAUA2017に参加させて頂いた。膀胱癌のセッションなど様々な分野の発表を聴講した。 英語での発表で理解するのが難しいところもあったが、発表内容については臨床での疑問点が題材となっているものも多く、常に臨床での疑問点を探すことの重要性を実感した。 そして、日本人が発表しているのを目の当たりにし、刺激になった。今後、自分もこのような国際学会で発表できるよう精進していきたいと感じた。

城島先生:ボストンで開催されたアメリカ泌尿器科学会に参加しましたが、最初は学会の規模の大きさと英語での発表に圧倒されました。 しかし、発表を聞いていると日本の学会や日常診療で行っていることと変わりなく、世界の泌尿器科医が診療の中で同じことを疑問に思っていることを面白いと思いました。 そして、松尾先生が世界の舞台で発表し、質問にも英語でスラスラ答えている姿はとてもかっこよかったです!

迎先生:今回初めて海外学会に参加させていただきました。今まで見た学会の中で最大規模であり、まずそのことに圧倒されました。 また、日本人の若い医師も英語で発表しており、大変刺激を受けました。学会以外にはフェンウェイ・パークでレッドソックス戦を観戦したり、ハーバード大学のキャンパスを散策したりしました。 ボストンは歴史も古い港町で、アメリカというより、どこかヨーロッパのような雰囲気でした。 最後になりましたが、このような貴重な機会を与えてくださり、ありがとうございました。4月から大学院生になったので、いつか自分もこの舞台に立てるよう励みたいと思います(まずは英語から…)。

宮田より:今回、AUAに初めて参加した3名の「学会体験記」を紹介しました。その規模や、英語で行なわれる発表や質疑応答に戸惑いながらも、学会、そして、ボストンの街を満喫してくれたようです。 実際、様々な演題を楽しそうに、そして、神妙に?聞いている姿を見ていると、泌尿器科医になって早い段階で最先端の情報に接することの重要さをあらためて感じました。 そして、先日行なわれた長崎地方会で立派に発表していた姿を見ると、AUAに参加した経験が活かされているのかな?と感じました。次回は、是非、発表者として参加しましょう!また違った世界が見えてきますよ!!

アメリカ泌尿器科学会(AUA)2017年総会に参加、発表してきました。

2017年5月22日

 5月12日~16日、ボストンで開催されたアメリカ泌尿器科学会(American Urological Association; AUA)の2017年総会に参加してきました。 この学会もヨーロッパ泌尿器科(EAU)学会と同様に採択率が30%以下と厳しい学会だけに、様々な分野で最新の研究成果が報告されていました。 また、写真に示したような新しいダヴィンチシステムやレーザーを用いた治療なども紹介されていました。
 今年は、松尾先生が「尿路癌患者におけるシスプラチンとパクリタキセルの効果予測因子としてのTUBB3発現の意義」を発表しました。 最近は、排尿機能の分野で世界的にも存在感を示している松尾先生ですが、癌領域の発表ということで、いつもよりも緊張した様子でしたが、立派に発表してくれました。
 また、特筆すべきことは、関連施設の嬉野医療センターから、林田靖先生が「筋層非浸潤性膀胱癌におけるendoscopic mucosal resectionを用いた新たな手術法」に関する発表があったことです。 しかも、口演発表ということで、発表や質疑応答の時間がポスター発表より長かったのですが、堂々と発表に質疑応答をしていました。実は、私のAUAで初めての発表も口演発表でした。 あの独特の雰囲気の中、本当に立派な発表でした。また、この研究には初期の段階から関わっていたこともあり、感慨深いものがありました。
 また、酒井教授の「泌尿器科医として早い段階で世界最大規模の学会の雰囲気に触れさせる」という方針のもと、今年も後期研修医の大坪先生、城島先生、迎先生の3名も参加しました。 AUAの規模や質、そして、熱気に触れていろいろ刺激を受けてくれたようです。数年後には、彼らがこの壇上に立ち発表してくれるものと期待しています!今回の経験を活かして臨床に研究に頑張りましょう!!。
(文責:宮田康好)

正戸先生の送別会を行ないました。

2017年5月18日

 5月9日、4月12日から研修医として一緒に頑張ってくれた正戸正人先生の送別会と、8日より高次臨床(クリクラ)で泌尿器科を1ヶ月間勉強する瀬戸口君、寺本君、與儀君の歓迎会を行いました。 正戸先生は、医師になって最初の研修先として、私達の教室で勉強してくれました。最初は不慣れな点も多く、不安そうにしていましたが、4月も半ばを過ぎた頃からは、立派な「戦力」として頑張ってくれました。 そして、何よりも、楽しそうに笑顔で働いている姿を見れたことが、私達にとっても嬉しく思えました。まだ研修は続きますが、また気軽に遊びにきてください。
(文責:宮田康好)

第105回日本泌尿器科学会総会の報告(一般演題に加えて)

2017年5月8日

 4月21日より開催された「第105回日本泌尿器科学会」での発表についてはすでに報告いたしましたが、今回の学会では「心技知の結集」をテーマに多くのシンポジウムが企画されました。 そして、長崎大学から3名がシンポジストとして選出され、活発な議論に一役買ってきましたので、あらためて紹介いたします。

高齢者腎移植の時代を迎えて-適応と実際-
 ・ドナーの選択と問題点
   錦戸 雅春
腎不全血管外科の手術のコツとトラブルシューティングの全て
 ・腎移植の成績向上を目指して
  ~腎移植レシピエントの手術のコツとトラブルシューティング~
   望月 保志
筋層非浸潤性膀胱癌:中間リスク群の評価と治療
 ・中間リスク群の筋層非浸潤性膀胱癌に対する膀胱内注入療法後の尿路再発:
  喫煙歴との関連
   宮田 康好

 日本の泌尿器科医が集結し、最新の知識や幅広い課題について議論する総会において有益な情報を発信することで、 泌尿器科学の発展や患者さんの役に立てたのではないかと思っています。
(文責:宮田康好)

第105回日本泌尿器科学会総会(2017年4月21日~24日)

2017年4月28日

http://www.jua2017.com/

発表、座長一覧:

ランチョンセミナー34

CRPC療法治療選択における新たな視点
座長:酒井 英樹

心技知の結集04 シンポジウム

高齢者腎移植の時代を迎えて-適応と実際-
ドナーとの選択と問題点
錦戸 雅春

Update企画22 シンポジウム

筋層非浸潤性膀胱癌:中間リスク群の評価と治療
中間リスク群の筋層非浸潤性膀胱癌に対する膀胱内注入療法後の尿路再発:
喫煙歴との関連
宮田 康好

総会賞応募ポスター06 前立腺癌:治療
JUA Annual Meeting Award Contest Poster 6

♦ Prostate cancer; Treatment

Influence of neo−adjuvant hormonal therapy in patients with low risk prostate cancer for lymphvessel invasion and biochemical recurrencefree survival periods
Yasuyoshi Miyata

一般演題口演57

♦ 尿路上皮癌/診断、マーカー②

高頻度の緑茶摂取は非喫煙者においてhuman antigen-Rの発現を抑制することで尿路再発を抑制する
宮田 康好

一般演題口演OP19

腎腫瘍/AML
座長:宮田 康好

心技知の結集07 シンポジウム

腎不全血管外科手術のコツとトラブルシューティングの全て
腎移植の成績向上を目指して
~腎移植レシピエント手術のコツとトラブルシューティング~
望月 保志

一般演題口演10

♦ 高齢者手術

80歳以上の高齢者に対する腹腔鏡下泌尿器がん手術
大庭 康司郎

総会賞応募ポスター08 排尿障害:臨床
JUA Annual Meeting Award Contest Poster 8

♦ Neuro-urology; Clinical

The effect of salt intake restriction on nocturia
Tomohiro Matsuo

一般演題口演30

♦ 排尿機能/臨床③

高齢者におけるミラベロンの血圧に及ぼす影響について
松尾 朋博

一般演題口演72

♦ ロボット支援/前立腺 治療成績

ロボット支援下前立腺全摘除術の膀胱頚部離断に関する臨床的検討
計屋 知彰

一般演題口演76

♦ 腎腫瘍/薬物療法③

転移性腎細胞癌患者におけるアキシチニブおよびパゾパニブ血中濃度モニタリングの有用性
城島 五穂

3名の仲間が加わりました。

2017年4月14日

 4月4日、4月より私達の仲間となった近藤先生、原田先生、松田先生3名と、新たに大学病院で勤務する相良先生、荒木先生、湯野先生の歓迎会を行ないました。 新人の3名は、電子カルテの扱いを含めてまだまだ戸惑いもあるようですが、焦らずに頑張ってください。また、関連病院ならびに同門の先生方にも、よろしくご指導のほどお願い申し上げます。
 新たな人材も加わり、現在行なっている教育、診療、そして研究をさらに発展させていくと共に、酒井教授が挨拶でも述べられた「新たな試みや展開」を進めて行こう!と教室員一同決意を新たにしました。
(文責:宮田康好)

3月に送別会を行ないました。

2017年4月4日

 3月14日、4月より長崎大学病院新天地に移動される6名の先生方の送別会を行ないました。 今回は、大学病院に留まらず長崎県、いや日本の血液浄化、腎移植を含む腎不全治療の中心的存在であられる錦戸先生、長崎の女性泌尿器科の象徴的存在である鹿子木先生、そのバイタリティーから女性泌尿器科医という枠を超えて活躍している杠葉先生、そして、今年我々の仲間に加わり1年間を大学病院で修練を積んだ大坪先生、城島先生、迎先生の計6名が大学病院を離れることになりました。
 錦戸先生は長崎医療センターに部長として赴任され、今後も腎不全治療は言うまでもなく、泌尿器疾患全般について長崎県を含む西九州の医療をリードして頂けるものと思います。また、鹿子木先生、迎先生は同じく長崎医療センターへ、大坪先生は佐世保共済病院、城島先生は長崎市民病院へ移動となりますが、大学病院で学んだことを礎にさらなる飛躍を期待しています。 また、杠葉先生は開業の準備をしながら、しばらくは大学病院の診療を手伝って頂く予定です。個人的な話しにはなりますが、杠葉先生は、私が医局長の頃に途中入局され、それからずっと一緒に仕事をしてきたこともあり、今回の退職には感慨深いものがあります。教室としても開業のお手伝いを最大限していきたいと思っています。
 今まで当たり前のように一緒に仕事をしていた仲間との別れは寂しいものですが、関連病院での勤務や近隣での開業であり、顔を合わせる機会も多いと思います。それぞれの新天地の活躍を心から願っています。
(文責:宮田康好)

ヨーロッパ泌尿器科学会(EAU)2017に参加、発表してきました。

2017年4月4日

 3月24日~28日、ロンドンで開催された2017年ヨーロッパ泌尿器科学会(European Association of Urology; EAU)に参加、発表してきました。 昨年も紹介しましたが、この学会の採択率は30%程度と厳しく、そのなかで選ばれた演題だけあってどの発表も興味深く、そして、最新の研究成果や手術、薬物治療を含めた臨床の話題などが紹介されており、例年通りの熱気溢れる学会でした。
 今年は、宮田が「前立腺癌患者さんに対する術前ホルモン療法のリスク」、松尾先生が「塩分摂取制限と夜間頻尿の関係」、そして、「頻尿と尿中カルシウム濃度の関連」と臨床に関する演題を、望月先生が「腎癌組織におけるマクロファージ、ナチュラルキラー細胞、 脂肪細胞の病理学的意義」、浅井先生が「腎癌細胞におけるFESの病理学的役割」、そして、安田先生が「尿路癌におけるトロンボスポンジンと4N1K-peptideの臨床病理学的意義」という基礎研究の成果を発表しました。 今年も2名の大学院生が発表できました。また、今回は松尾先生が生活習慣や全身性疾患と排尿障害に関するセッションで座長を務めるという快挙を果たしました!!演題が2題採択されたことも含めて、松尾先生を中心とした我々の排尿障害に関する診療が世界的にも認められたことを意味するものであり、 これらの経験を実際の診療にも活かして、ますます患者さんの利益に繋げてくれるものと期待しています。
 望月先生、浅井先生、安田先生は初めてEAUで発表しましたが、堂々とした良い発表でした。正直言って、質疑応答ではなかなか厳しい場面もありましたが、それも良い経験になったと思います。また、今年は我々の教室では過去最高の6題が採択されました!これも同門の先生方の日頃の応援の賜物と思います。 この場を借りてお礼申し上げます。また、最後になりましたが、今回、教授を含めた6名が参加するなか、日頃の診療を担ってくれた大学の教室員および浅井先生の出張をお許し頂いた長崎原爆病院の先生方に感謝申し上げます。
(文責:宮田康好)

第18回 国際ヒトレトロウイルスHTLV会議に参加してきました。

2017年3月17日

 3月7日~10日に東京で開催された「第18回 国際ヒトレトロウイルスHTLV会議」に宮田と松尾先生が参加してきました。 この会議では、ヒトレトロウイルスに関する種々のコンセンサスミーティングが行なわれるだけではなく、一般演題やポスター発表もありました。私は初めての参加でしたが、参加者の多くは血液内科を含む内科系の医師と臨床検査やウイルス学などの基礎研究者で、見渡した限り泌尿器科医は私と松尾先生だけではないか? という感じでした。ただ、予想していた以上に活発な議論が行なわれており、会場の熱気に驚きました。何故、レトロウイルス関連の学会に参加を?と思われる方もいらっしゃると思いますが、HTLV-1 associated myelopathy(HAM:HTLV-1関連脊髄症)の症状の1つが排尿障害であり、その議論に加わる機会を得て参加した次第です。 また、共同研究者として発表もしてきました!
 この会議でHAMに関する新たな知見や展開に触れることができ非常に刺激を受けましたが、個人的には、この会議に参加されていた患者さんやそのご家族に心動かされました。 つまり、この会議には患者さんやその関係者も多数参加され、熱心に活動されていました。私達の教室でも、松尾先生を中心に今回会議期間中に議論させて頂いた神経内科医で長崎国際大学の中村龍文教授らと、様々な臨床研究を進めていますが、さらにそれらの研究を加速させなければ・・・と感じました。
(文責:宮田康好)

ASCO-GU2017に参加、発表してきました。

2017年2月21日

 2月16日~18日、アメリカのオーランドで開催された2017年の Genitourinary Cancer Symposium(通称、ASCO-GU 2017)に松尾先生、酒井教授と共に参加してきました。今年は、宮田が「シスプラチンの減量が尿路癌患者の治療効果に与える影響」について、松尾先生が「緑茶摂取が膀胱癌の分子生物学的特徴に与える影響のマウス発癌モデルを用いた解析」について発表しました(写真参照)。
 ASCO-GUについては以前も紹介しましたが、今年も世界中から3,000名を超える泌尿器科医、腫瘍内科医、放射線治療医、そして、病理医などが集まりました。今回も、前立腺癌における新規ホルモン療法に関する最新の臨床研究の結果やそれらを基にした新たな試み、尿路癌における免疫チェックポイント阻害剤に関する新たな治験、腎癌の分子標的治療薬を用いた新たな治療戦略など、最新の泌尿器癌治療に関する情報が発表、議論されました。 私達も微力ながら有益な情報を提供できたと思います。
 この学会の特徴の1つとして、すべてのプログラムを聴講できることが挙げられます。つまり、メイン会場で行なわれたシンポジウム終わると、全員がポスター会場に移動し議論を行ない、そのポスター発表が終わると、再度、メイン会場に移動して口演発表が行なわれるという感じです。そのため、最新の研究成果や現在の治療の流れを余すことなく勉強することができます。 また、朝食、昼食、夕食(軽めではありますが)は、すべて学会が会場内に準備してくれますので、ランチを食べながらポスターの前で議論することも珍しくありません。ちなみに、夜のポスターセッションでは、ワインにチーズが登場!?するのも例年通りでした。私達も学会会場のホテルにチェックインしてからチェックアウトまで、1歩もホテルの外へ出ることはありませんでした。 そして、この機会に得た知識を日常の診療や教育、そして、研究に役立てていこう!と心に誓いながら学会会場を跡にしました。
(文責:宮田康好)

2017年1月を振り返って!?

2017年2月15日

 早いもので2017年も1ヶ月が過ぎました。泌尿器科教室では1月に様々な行事がありましたので、遅ればせながらその一部を紹介します。
 まず、1月4日に恒例の「酒井教授主催の新年会」が行なわれました(写真上段)。今年も大学の教室員に加え、長崎みなとメディカル市民病院の渡辺先生、竹原先生、荒木先生、長崎原爆病院の浅井先生、そして、松尾りょういちクリニックの松尾先生が参加されました。年の始まりにふさわしい賑やかで、今年1年のますますの飛躍を予感させる会になりました。そして、豪華な料理に美味しいお酒をご馳走さまでした。
 次に、1月10日より3名の医学生が1ヶ月間の高次臨床実習に来てくれました!長崎大学では、今年より高次臨床実習が6ヶ月間となるため、計18名の医学生が一緒に学んでくれる予定です。その最初の3名の歓迎会を17日に行ないました(写真下段)。歓迎会での歓談を通して医局員と親交を深めたことで、臨床実習(ポリクリ)よりもさらに踏み込んだ実習を温かな雰囲気の中で、そして、時には厳しい指導のもと濃厚に? 泌尿器科疾患の病態や手術や手技を学べてもらえたと思います。私達にとっても新鮮で刺激的な1月を過ごすことができました。また、3名とも4週間の実習のうち、1週間を長崎みなとメディカル市民病院にお願いしました。この場を借りて、同院の渡辺先生、竹原先生、荒木先生にお礼申し上げます。2月に入り2ターム目の3名が高次臨床実習で頑張っています。また、その3名については次の機会に紹介する予定です。
(文責:宮田康好)