スタッフ紹介

教授: 赤澤 祐子 (組織細胞生物学)
教授:赤澤祐子
赤澤 祐子 (あかざわ ゆうこ)
Yuko Akazawa, M.D., Ph.D.
卒 業: 長崎大平成12年 (学生時代はバドミントン部でした)
出 身: 長崎県立長崎北陽台高校
専 門: 消化器疾患
略 歴:
2000年 4月 長崎大学病院第二内科 研修医
2001年 4月 長崎市民病院 研修医
2002年 4月 大村市立市民病院 消化器内科医師
2004年 4月
(~6月)
長崎成人病センター 消化器内科医師
2004年 4月 長崎大学大学院医歯薬学総合研究科
感染分子病態学 大学院生
2006年 9月 Mayo Clinic, Rochester, MN リサーチフェロー
2010年 4月 長崎大学病院消化器内科 助教 
2013年10月 長崎大学原研病理 助教
2015年 4月 長崎大学病院診療情報管理室長(助教)
2016年 8月 長崎大学医歯薬学総合研究科 病理学 講師
2019年 4月 長崎大学原研試料室 准教授
2022年10月 長崎大学組織細胞生物学 教授
研究テーマ: 肝細胞のアポトーシスと小胞体ストレス
NAFLDにおけるDNA損傷応答の役割
被ばく者癌における遺伝子変異シグネチャー解析
潰瘍性大腸炎におけるDNA損傷応答の検討
学会活動: 日本内科学会認定医・専門医
日本消化器病学会専門医・評議員・九州支部評議員
日本消化器内視鏡学会専門医・九州支部評議員
日本肝臓学会肝臓専門医
日本診療情報管理学会会員
日本ヘリコバクター学会代議員
アメリカ肝臓学会会員
日本病理学会会員
受賞:
2016年 第33回角尾学術賞
2017年 Best Oral Presentation Prizes. 29th European Congress of Pathology
2019年 2019年度ソロプチミスト日本財団 女性研究者賞
地域、社会活動他:
2018年8月 平成30年度 夢・憧れ・志を育むリケジョ育成プログラム セミナー講師
2019年12月 2019年国際ソロプチミスト大村ガールズカンファレンス 講師
2021年2月 令和2年度 夢・憧れ・志を育むリケジョ育成プログラム セミナー講師
自己紹介:  消化器内科では外来や院生の指導を行いつつ、原研病理では研究、病理診断を行っております。今年度も引き続き臨床・組織・分子生物学をつなぐ研究を続けていきたいと思っております。ご指導ご鞭撻のほどどうぞよろしくお願いいたします。
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Mayo 2ヶ月の留学生活を終えて

赤澤 祐子

 

 今年9~10月にかけて、「海外派遣による自立した若手生命医療科学研究者育成支援プロジェクト」という企画でMayo Clinic のGastroenterology and Hepatology research 部門で基礎研究をしてきました。ここは2009年まで留学していたところでした。 行ってみると、2年前に去ったロチェスターは変わっておらず、友人や同僚たちも暖かく迎えてくれました。財布を忘れてスタバに行くと、ただでコーヒーをくれるようなおおらかな町です。(知らない人とすれ違っても微笑み合うくせがついてしまうので、日本に帰ると、変な人と思われます。)久しぶりにラボに行くと、2年前にドアのところに忘れていた自分のスカーフがそのままかけてあったのにはちょっと驚きでした。ボスのDr. Goregory Gores(写真左)は、消化器のDepartment Chairでもあり、AASLD(アメリカ肝臓病学会)のオーガナイザーを務めたこともある、名の知れたscientistでもあります。ラボの主なテーマは肝細胞癌/胆管細胞癌における分子標的役の作用機序や脂肪肝の基礎実験です。ボスはアメリカ出身ですが、イタリア、ドイツ、スイス、インド, 日本など各国からのフェローやスタッフがいて、ほとんどが私のようなmedical doctorです。ちなみにスイスでは、消化器内科医の数が厳密にコントロールされていて、誰でもなれるわけではないらしいです。私たちは希望すれば勝手になれるので幸せですね。
 研究分野では、2年の間に新しいコンセプトが沢山生まれていて、勉強になりました。今回の自分研究は、脂肪酸が肝細胞にアポトーシスを起こす機序について検討してきました。基本的には、培養肝細胞に脂肪酸をふりかけ、その死んでいく様を観察しつつ、その時にどのような蛋白に変化が起きるのかを見る一見地味な作業です。それが将来NASHの病態解明と治療に生かせることを夢見つつ・・・。ラッキーなことに必要な細胞株、薬品などがすべてそろっていたため、順調に実験が進み、最終日にボスに論文の原稿を渡すことができました。休みの日には昔の友人たちとも飲みにいったり、家によんでもらったり、ひっこしを手伝ったりと多忙ながら楽しい時間がすごせました。
 2ヶ月の留学でしたが、私にとって1年の価値がある経験だったと思います。学会前の人手が足りない時に長期の留守を許していただいた中尾教授をはじめ、医局の皆様に大変感謝申し上げます。
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