スタッフ紹介

准教授: 宮明 寿光
病院准教授:宮明寿光
宮明 寿光 (みやあき ひさみつ)
Hisamitsu Miyaaki, M.D., Ph.D.
卒 業: 長崎大学 平成9年卒
(学生時代は陸上部、今はおもかげがありませんが、時々松山の陸上競技場を走っています)
出 身: 大分県立大分雄城台高等学校出身。
専 門: 消化器疾患、特に肝臓の病理。
略 歴:
平成9年 長崎大学医学部卒、長崎大学研修医採用
平成9年 長崎大学第一内科入局
平成10年 大分県立病院研修医研修医
平成11年 長崎県離島医療圏組合富江病院内科医師
平成12年 北九州市立八幡病院内科医師
平成13年 虹が丘病院内科医師
平成14年 井上病院消化器内科医師
平成15年 久留米大学病理学 研究員
平成18年 長崎大学病院消化器内科 医員
平成19年 長崎刑務所法務技官
平成19年 長崎大学第一内科助教
平成20年 長崎大学病院キャリア支援室助教兼任
平成23年 ボローニャ大学留学
平成25年 メイヨークリニック留学
平成25年 長崎大学消化器内科助教
平成27年 長崎大学消化器内科病院講師
平成30年 長崎大学消化器内科病院准教授
令和2年 長崎大学医歯薬学総合研究科准教授
研究テーマ 肝臓病理
脂肪肝、NASH
肝細胞癌
肝移植後の代謝異常
肝線維化
学会活動 日本内科学会 総合内科専門医
日本消化器内視鏡学会 専門医
日本消化器病学会 専門医、評議員、九州支部会評議員
日本肝臓学会 指導医、専門医、評議員、西部会評議員
がん治療認定医
European Association for the Study of the Liver(EASL) 会員
死体解剖資格
地域、社会活動、他:  
受 賞: 平成22年肝臓学会研究奨励賞
平成25年 Hepatology research High Citation Award
平成27年 肝移植研究会優秀演題賞
平成28年 Hepatology meeting in Japan 2016 優秀賞
自己紹介

2年間の医局長の任を何とか終了しました。今年は医学教育の担当となりました。5月、現在コロナ禍であり、対面式の授業は行われていません。こんな状況ですので、オンライン授業等を工夫しながら、進めていこうと思います。また専門は肝疾患ですので、症例があれば、ご相談いただけたらと思います

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留学記

宮明 寿光

 

平成9年入局の宮明です。みなさんお元気でしょうか。
現在私はイタリアのボローニャに留学しています。
皆様に盛大な壮行会をしていただいた2日後に長崎をでて、羽田発の英国航空でロンドン経由でボローニャにたどり着きました。ボローニャは欧州最古のボローニャ大学がある、学生の町です。観光地ではありませんが、イタリア人が住みたい町を調査すると必ず上位に上がるらしいです。理由は中心街(チェントロ)をはじめとして町がコンパクトにまっとまっており、必要なものは十分調達でき町のサイズが大きすぎも無く、小さすぎもなくといったところらしいです。
私が留学しているのはPoliclinico S. Orsola-Malpighi(病院の名前)の内科学教室です。主任教授はBolondi教授です。教授は超音波が専門で、主に肝臓癌の研究を行っています。私はこの病院内のLaboで研究しています。研究の内容は肝細胞癌のmicro RNAを中心とした、分子メカニズムの研究です。Laboのメンバーは若い、女性が多く、写真にあるように女性が7割を占めています。もちろん私の指導も若い女性が行ってくれています。
またボスは超音波が専門ということで、マウスやラットの肝癌に超音波をあてるというこの場所ならではの、in vivoの実験も行っており、見学させててもらっていますがなかなか興味深いです。
一般的に留学というと多くの方がアメリカだし、こちらでもなんでイタリアに来たのと聞かれます(イタリア留学顔?ではないとかいわれます)。最初はいろいろまじめに答えていましたが、最近面倒くさいのでイタリアのほうが生活が楽しそうだからとか食べ物がおいしいとか答えると妙に納得されたのでそう答えるようにしています。
今回はイタリアのビザ取得から滞在許可証のことについて書いてみてと、医局長から指令が出ましたのでそのことについて書きます。まず、ビザ取得なのですが、イタリアのビザは長崎在住者(日本の西側在住者)は大阪のイタリア領事館に行かなくてはなりません。ビザに必要な書類を領事館のホームページで確認し、領事館に向かい担当の方に、書類をcheckされます。すると住居証明(大家さんが貸しますよとの証明)がないとだめですよ、とあっさり1回目はrejectでした。そんなことホームページに書いてないよと思いましたが(よくみると必要書類はこれ以外のものも必要なことがあるので電話で問い合わせてと書いてあります)、もう探すしかありません。探すといっても外国でそんなに簡単に見つかるわけではなく、途方にくれていましたが、何とかイタリア語の先生の友達がボローニャに在住していることがわかり、その方に捜してもらうことになりました。でもその友達の方も仕事の合間に探してくれている状態であり、また住居を借りる本人不在で契約するのはなかなか進まずかなり切迫してきましたが、ようやく1ヶ月程してアパートメントが決まりました。そして住居証明を郵送、出発予定の1週間前に無事ビザを取得することができました。
そうして無事?に出発できた私でしたが、このビザがその後の滞在に問題になってくるとは思いもよりませんでした。
その後イタリアに到着。次にイタリアに3ヶ月以上在住する外国人はペルメッソ(滞在許可証)を入国後営業日8以内に申請しなくてならないことになっています。しかしペルメッソは留学生にとって最初にして最大の難関といわれています。まずはこのペルメッソを郵便局にもらいに行くんですが、イタリア語もわからないので周囲の人に聞けず(英語は通じません)、大家さんもミラノの人だしその郵便局がなかなか見つかりません。イタリアに来て5日目にインターネットができるようになり、やっと郵便局を探し当てました。その後郵便局でペルメッソの申請用紙をもらったのですが、これが全部イタリア語で書かれていました。外国人が申請するわけなのでせめて英語でと思いますが・・。インターネットを参考にして何とか調べて完成、イタリア到着後6日目にしてようやく提出できました(提出したときもイタリア語で話されたけど身振りでなんとか突破)。その後1ヶ月ほどして呼び出しがあり、クエストゥーラ(警察署)に出頭し、指紋取りがあるとのことでした。呼び出し時間の40分前には多くの外国人が呼び出しを待っていました。ここでも全部イタリア語で、予約時間を20分ほど過ぎた頃、私も呼ばれて、指紋取りをされて、無事終了。あ~終わったと思っていましたが、その指紋取りの最後にイタリア語で担当の人がなにかチェントロ(市街地)の方に行けと言っていたような気がしました(イタリア語全然わからないけど)。でも周りの終了した人はみんな帰っているみたいだし、まあいいかと思って、バスで家に帰って、もらった書類をよく見てみて、辞書で訳してみると、“また指紋を取らなければならねい、今度は違う場所に来るように”と書かれており、日付けもその日と指定さていました。そこでその場所をネットで調べて(その紙には地図もなくて住所だけ書かれていました。これもみんな外国人なので地図くらいと思いますよね)、再度家から中心街に向かいました。今度の場所はものすごくわかりにくい場所にありましたが、何とか探しあてて、今度は1回目より念入りに指紋をとられ (何で2回もとるのと思いながら)、身長をはかられ、“ポスト(終わり)”といわれようやく終了とあいなり、現在はこのペルメッソを待っている段階なんですが、発行されるまでに最低3ヶ月、長い人は1年もかかるらしいのです。ただペルメッソがないと家族呼び寄せも車もかえない、海外にも行けないということで、なかなかイタリアの手続き厳しいです。
でその後滞在許可証は4ヶ月で申請し(ボローニャからの招聘状が4ヶ月だった)、その後延長するつもりでいたので、この滞在許可証の延長と家族呼び寄せについて弁護士に相談に行きました。すると弁護士の回答はこのビザは学生ビザだから延長もできないし(招聘状にはこの人は学生の身分と書いてあるらしいのでした)、家族呼び寄せもできないとのことでした。え~という感じです。
というわけでみなさん私9月末に一旦帰国します。決して働きが悪くて追い返されたわけではありませんが、制度の問題上やむを得ず。またビザを取得後12月にイタリアに行く予定です。今度はビザの期間を長めにとってです。

以上長くなりましたが、私の学生ビザ、滞在許可証取得編でした。今回書いた文を見るとすごく苦労しているようですが、普段は留学生活を楽しんでいますので、次回は楽しい様子を報告したい思います。
最後に中尾教授をはじめ、今回の留学に際しては、さまざまな方にお世話になっています。厚く御礼申し上げます。
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