ごあいさつ

青柳潔教授 は じ め に (主任教授挨拶)
長崎大学大学院医歯薬学総合研究科
公衆衛生学分野教授 青柳 潔


 公衆衛生学の目的は、環境を整え、傷病を予防し、健康の保持増進を図ることです。内容としては、環境保健、疾病予防、健康教育、健康管理、衛生行政、医療制度、社会保障があり、社会と密接に関わったものです。そして、人間が生物的・社会的存在であるとの理解の上に、その健康擁護(Health Care)を図るのが公衆衛生学の基本的立場です。
 わが国では急速な高齢者人口の増加に伴い、高齢者の健康問題は医学的のみならず社会的にも重要な課題となっています。そこで、地域保健活動として、健康寿命の延伸・寝たきり防止を目的として骨粗鬆症、変形性関節症、転倒に関する調査を行い、高齢者のADL(日常生活動作)・QOL(生活の質)の維持・向上のための方策を検討しています。また、健康づくり運動の一環として、食事、運動、休養、喫煙、飲酒の健康影響の解明、メタボリックシンドロームなどの生活習慣病に関する研究も行っています。
 このように、公衆衛生学の守備範囲は幅広いものであるため、国内外の機関と協力しつつ研究活動を展開しています。

略 歴 1985年 長崎大学医学部卒業
1989年 長崎大学大学院医学研究科(社会医学専攻)修了
2002年 長崎大学教授(大学院医歯薬学総合研究科公衆衛生学分野)
資 格 1993年 日本整形外科学会専門医
1999年 日本医師会認定産業医