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透析アクセス外来

透析アクセス外来を開設しました

 慢性腎臓病の進行に伴う末期腎不全に対する治療は、透析療法と腎移植の大きく二つとなります。当科では、以前より腎移植を積極的に行っております。また、患者さんの希望や医学的あるいは社会的背景に応じた腎代替療法の適切な選択が可能となるような医療の提供を実践したいと考えております。

 血液透析あるいは腹膜透析といった透析療法を選択した場合には、透析療法を安定して継続するためには、透析アクセスを安定して使用できることがとても重要です。血液透析では内シャントなどのバスキュラーアクセス、腹膜透析では腹膜透析カテーテルが治療のためには必要不可欠です。透析アクセスのトラブルは安定した透析療法の継続が困難となり、そのことはQOLに影響するだけでなく、生命維持にも影響します。そこで当科では、2022年4月より新たに透析アクセス外来を開設いたしました。各種治療の必要な患者さんのための外来システムを構築しました。安定した透析療法導入のためのアクセス手術、あるいはアクセスのトラブルに対する外科的修復術などの治療に関する適応や方針を検討し、実際の治療を迅速に計画し、実践します。

 透析患者さんが安定して透析療法を継続できるように、医学的にサポートを行います。必要に応じて、当院に入院して手術療法や手術後のケアを行います。もちろん、入院中は当院での血液透析あるいは腹膜透析を継続できるように準備、手配します。退院時は、ご紹介いただいた透析施設と連携し、安定して透析療法が継続できるように引継ぎを行います。以下が透析アクセス外来で対応する具体的な治療内容です。

透析アクセスに関する治療および手術内容

(1)血液透析に関するアクセスについて
  • 血液透析導入前の内シャント手術
  • 内シャント狭窄や閉塞に対する外科的再建手術
  • 内シャント狭窄や閉塞に対する血管内治療
     (バルーン拡張やステント留置など行うためのカテーテル治療)
  • 内シャント作成が困難な場合のカフ型カテーテル設置などの手術
  • 大血流内シャントに対する内シャント血流軽減手術
  • 内シャント静脈瘤に対する切除や再建など
  • 心不全などの症候性の場合の内シャント閉鎖術
  • 中枢静脈の狭窄あるいは閉塞に対する血管内治療

(2)腹膜透析に関するアクセスについて
  • 腹膜透析導入時の腹腔鏡手術を用いた腹膜透析カテーテル留置術
  • 腹膜透析カテーテルトラブル時の処置
  • 腹膜透析カテーテルトラブル時の外科的治療
  • 腹膜透析カテーテル関連感染症に対する外科的治療
  • 腹膜透析カテーテルの入れ替え時の外科的対応

などアクセスに関連するあらゆる外科的治療に対応いたします。
火曜あるいは金曜の透析アクセス外来(地域連携外来)にご紹介ください。