仕事と生活の両立をめざす先生方へ

復帰医師の声

 こんにちは、今年度入局した医師3年目の桑原です。現在修練医として長崎大学病院に勤務しています。
 私が消化器内科に進むことに決めた理由は2つあります。1つは学生の頃から興味のある分野だったからということ、もう1つは育児との両立がしやすく長く仕事を続けられると思ったからです。学生時代、学年が進むにつれ将来のことを考えるようになり、女医として仕事と家庭を両立できるかどうか不安でいっぱいでした。消化器内科には女性医師が多く、育児をしながら仕事で活躍されている先生もたくさんいらっしゃいます。そんな先輩方の存在のおかげで、自分の将来の姿を想像することができたのです。自分の妊娠がわかってからも、先生方から色々とアドバイスをいただき、悩んでいた仕事復帰も具体的に前向きに考えられるようになりました。中尾教授を始めとして、消化器内科の医局全体が子育てに理解のある雰囲気だと感じています。教授はとても理解が深く、復帰後の仕事のやり方について親身になって考えてくださいました。
 私が長女を出産したのは研修2年目の冬でした。同年4月に消化器内科に入局し、生後2ヶ月半の子供を保育園に預けて仕事復帰しました。仕事に慣れるまではエコーや内視鏡などの検査が中心で、現在は9年目の指導医と一緒に入院患者さんを担当しています。保育園のお迎え時間が6時なので、夫がお迎えに行けないときはそれに間に合うように退勤させていただいています。現在当直や外勤はしていません。私のように産後間もなく入局し、仕事を制限する必要がある医師は前例が無く、医局の先生方やスタッフの方々にサポートしていただき本当に感謝しています。
 私の夫は看護師で、夜勤もしています。お互いの実家にはなかなか頼れないため、夫婦でなんとかやっています。保育園の送り迎え、離乳食を食べさせ、お風呂にいれて寝かしつけ、家事など… 夫の協力無しには生活が成り立ちません。子供が体調を崩したときには、病児保育に預けるか、私か夫が仕事を休んで看病します。
 実際に復帰してみて思うのは、大変なことはたくさんあるけれど医師はとてもやりがいのある仕事だということです。幼い子供を抱えながらも働かせていただけてありがたいと思います。まだまだわからないことだらけですが、毎日新しい発見があり、知識や技術を吸収してもっと成長していきたいです。
 女性医師にとって、妊娠・出産のタイミングは色々な考え方があると思います。自分の年齢や仕事のことだけでなく、パートナーや周囲のことも考えると、答えはなかなか見つかりません。ただ、全てが満たされるタイミングというのは難しいのではないでしょうか。消化器内科では、その不安をサポートできる体制があります。それは、医局の理解ある雰囲気と、充実したスタッフ陣、多様な関連病院のおかげです。吐血や下血で緊急内視鏡…など、時間外も呼び出しが多く忙しいイメージのある消化器内科ですが、育児で忙しい時期には外来や内視鏡バイトで復帰していくことも可能です。ライフステージに合わせた働き方ができ、子育て中の医師にとって働きやすい環境が整っていると思います。
 専門分野を決めるとき、育児と両立しやすいかどうかも重要ですが、この先何十年も携わる仕事だからこそ自分の興味のある分野にするのが大切だと思います。もし消化器内科に興味がありましたら、仕事と家庭の両立ができると自信を持っておすすめします。もし私に聞いてみたいことや相談したいことなどありましたら、いつでも気軽に声をかけてくださいね。

2014年10月31日
修練医 桑原 愛

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