第48回日本結合組織学会学術大会

大会長ご挨拶
第48回日本結合組織学会学術大会
会長 宇谷 厚志
第48回日本結合組織学会学術大会会長宇谷厚志

 この度、2016年6月24日(金)25日(土)に長崎大学医学部内におきまして、第48回日本結合組織学会学術大会を開催することとなりました。このような伝統ある学会の大会を主催させて戴くことを名誉に思い、会員の皆様ならびに関係者各位に心より御礼申し上げます。
 私は1984年頃大学院時代にマトリックス研究会(コラーゲン研究会)の阿蘇山での会に参加させて頂いたのが初めてでした。その後は、臨床病院に勤務しそのまま留学したため、10年近くブランクが出来てしまいました。帰国後千葉大学皮膚科(新海先生)に就職した1990年代後半からは、毎年結合組織学会に参加させて頂いていますが、基礎の先生に恥ずかしくない内容を発表したい気持ちで参加してきました。私には専門科の先生と同じレベルでdiscussionができることは楽しさに、また全く思いつかない側面からの指摘は心地よい良い刺激となっています。
 このような臨床と基礎の研究者が集うハイブリッド型学会は皮膚科でも数えるほどになりましたが、その意義は非常に大きいです。日頃の解けない疑問を専門科の先生、実験に詳しそうな大学院生に聞く良い機会と思います。
 今回の学術大会は長崎大学医学部の良順会館と記念講堂を会場として開催いたします。特別講演をNIH時代の恩師であり、結合組織の分子生物学の泰斗である山田吉彦先生にお願いしています。シンポジウムは皮膚にちなんで「真皮マトリックスへの多面的アプローチによる病態解明」を企画しました。参加して頂ける教室の現在力を入れている研究、または実績の紹介をするワークショップも企画しています。結合組織のconnectiveという名にふさわしい研究ネットワーク作りの契機になればと思います。一般演題もポスター展示のみではなく十分な討論を行う形式とし、昨年の会頭である東海大学稲垣先生の試みを引き継ぎ、若手研究者の口演発表に時間をとることを目指しています。
 2015年7月、世界文化遺産に端島(軍艦島)やグラバー園をはじめとする8資産が認定されました(軍艦島は予約が必要です)。懇親会は夜景のきれいなホテルにしました。心より多くの皆様のご参加をお待ちしております。
 本大会が、基礎・臨床医学における結合組織研究の更なる発展につながりますよう祈念しております。