教育|長崎大学医学部 生化学教室

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教育

長崎大学医学部生化学における教育

長崎大学医学部生化学教室では発生や癌化のエピジェネティクスの機構を分子レベルで解明することを目標としています.高等真核生物がその生命機能を発揮するには,多能性幹細胞から各組織に分化し機能する必要があります.各組織の基盤となる幹細胞は,遺伝子発現プロファイルの変化を記憶しながら分化します.遺伝子発現プロファイル(細胞記憶)の差異は細胞分裂を経て安定に維持され,その記憶は長期に渡り維持されます.この機構は生物種間でよく保存され,エピジェネティクスと呼ばれています.さらにエピジェネティクスはまさに遺伝子転写調節機構であると考えられます.

医学博士課程

3-4年間の研究,および生化学実習・演習の履修を経て,博士号(医学)を取得できるよう教授します.生化学の大学院生に加えて,臨床教室所属の大学院生も受け入れています. 大学院生には研究に専念できる環境を整備し,複数の教員や博士研究員が研究を支援します.将来の基礎医を育成し,医学教育にも貢献します.

学部教育

生化学講義

1年生前期に生化学講義で学部学生の皆さんとお会いします.生化学全般,特に,遺伝発現機構,クロマチン,糖質代謝,脂質代謝,核酸代謝,アミノ酸代謝などの講義を行い生化学的な考察ができるよう教授します.

生化学実習

生化学実習では酵素精製,遺伝子組換え技術,タン組み換えタンパク質解析に関する3種類の実習を行います.実習は生化学教員の指導のもと,1年次7月に実施します.特に学生の能動的な実習や討論を心掛けています.

基礎配属

長崎大学医学部には研究医枠,研究医コースなど特別枠の学生さんがいます.生化学教室でも研究特別枠学生を引き受け,遺伝子転写制御やエピジェネティクスに関する研究指導を行っています.

(文責;長崎大学医学部生化学 伊藤敬)