研究内容

1.カロリー制限におけるFoxoファミリーの機能解析
 寿命は遺伝子発現によって制御されています。その遺伝子群の中でも転写因子 Forkhead box O(Foxo)ファミリーは、中心的な役割を担っていると考えられています。しかしながら、その分子メカニズムは明らかではありません。近年私達は、Foxo1 および Foxo3 は、カロリー制限における寿命延長効果に必須であることを明らかにしてきました(Yamaza H et al, Aging Cell, 2010)(Shimokawa I et al, Aging Cell, 2015)現在は、組織特異的Foxo1、Foxo3遺伝子欠損マウスを用いて、個体老化・寿命を制御する主要組織の同定および新規寿命遺伝子の探索を行っています。

 ヒトにおいても FOXO3 遺伝子多型は、寿命に影響を与えることが報告されています。本研究成果を基盤として、カロリー制限模倣薬の開発に発展させていき、健康寿命の延伸に寄与していきます。


CRおよび自由摂食(AL)における野生型マウス(WT)とFoxo1ヘテロ欠損マウス(HT)の寿命について DR(カロリー制限と同義)におけるWTマウス、Foxo3ヘテロ欠損(+/-)および全欠損(-/-)マウスの寿命について
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