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宮崎大学
小澤 周二 |
私が法医学を選んだのは、私の頃にはまだ新卒後臨床研修制度が実施されていなかった関係で、卒業後に何を専門にするべきかを学生時代に決めなければならず、その判断がなかなかつかなかったことがきっかけで、それまでは、法医学とは警察の捜査に協力し司法解剖等をして事件の解明に寄与しているのであろう、という程度の情報しかありませんでした。そうして卒業後の進路について悩み続ける中、まずはもう少し医学についての知識を得てから将来の進路について判断しようと思い、大学院への進学を考え始めました。そこで、どの研究室で研究をして学位を取得しようかと思いいろいろと調べたり話を聞いたりしているうちに、研究一本槍なだけではなく実務を行いつつ研究をすることができる法医学に興味を覚えるようになりました。当時はまだ、大学院に進学して研究を行っている間に進む道が見えてくるのではないかと思っており、解剖の経験が臨床でも生きるのではないかと思い、また、法医学教室で学位取得後に臨床医になった先輩もいるということもあって、大学院へ進み法医学教室へ入ることを決意しました。大学院進学後現在に至るまで、法医学を続けるべきか臨床への道を試みるべきか悩む時期も多々ありますが、そのまま法医学に携わる仕事を続けていることで、充実した日々を過ごすことができていると思っております。 |
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