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長崎大学
中園 一郎 |
日本社会の急激な変貌(少子高齢社会、無縁社会など)に伴ない、異状死体の死因究(解)明の重要性は今度ますます増大するものと考える。このことは法医学が担うべき領域の拡大、法医実務の精度向上および法医活動の一般社会への還元等法医学に対する期待がますます強くなるものと推察される。
これらの課題を解決するには、日本における死因究明制度を早急に確立し、これらの制度を遂行する為に、若手法医学者を着実に養成する必要がある。
安心・安全な日本社会の構築には、ますます進行するであろう“無縁社会(日本社会の変遷)の諸問題”に対応できるような体制作りが必須である。従って、法医学に対する一般社会の期待や要望も極めて増大することが予測される。
これらの点を踏まえ、日本型の死因究明制度のあり方や死因解明情報センター構想などについて展望したい。 |
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