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移植手術までの流れ
~入院から手術まで~

レシピエントさんについて

入院について

生体腎移植レシピエントは手術1週間前に入院し、手術前から免疫抑制薬を内服します。血液型不適合移植またはドナーに対し何らかの拒絶因子(抗ドナー抗体といいます)を有する場合、入院日はさらに早くなります。免疫抑制薬の内服だけでなく、点滴による治療が必要となり、血漿交換という処置も行います。主治医より適宜説明いたします。
献腎移植の場合は、提供者の方が現れた時点で突然電話連絡をさせていただくことになります。手術に同意をされた場合は速やかに入院の体制を整え、術前検査を施行いたします。

手術について(生体腎移植術の場合)

通常、レシピエントさんとドナーさんの手術は隣どうしの部屋で行われます。ほぼ同時刻に入室し、ドナーさんの腎臓を採取する手術を行っている間にレシピエントさんは新しい腎臓を植えるスペースを作る手術を行います。新しい腎臓は、左右(ほとんどの場合、右側)どちらかの下腹部に移植します。基本的には自己の腎臓を摘出することはまれです。

手術は、約4~5時間程度かかります。また、腹膜透析をされている方の場合は、移植手術と同時に腹膜透析カテーテルを抜去しますので30分程度手術時間が長くなります。腹膜透析カテーテルは、全身状態により移植手術後状態が落ち着いてからあらためて抜去する手術を行うこともあります。
献腎移植の場合も同様の手術を施行いたします。なお肝腎同時移植、膵腎同時移植の場合は手技が一部異なりますので、あらためて主治医から説明いたします。

ドナーさんについて

入院について

手術前日に入院していただきます。合併症等がある場合必要に応じて変更する場合がありますので、主治医から説明させていただきます。

手術について

当科では、後腹膜鏡下に腎臓を摘出しています。摘出側の腰に12mmの筒(ポート)を2本、5mmの筒(ポート)を挿入し、腹腔鏡操作で腎臓を遊離し、摘出します。摘出のために、7cm程度の切開を行います。

当科の手術方法では腸管付近を触らないため、手術後腸閉塞等の合併症が極めて少なく、ドナーさんに対するメリットが大きいと考えています。摘出のための傷は、極力目立たず、創部痛も軽減できる場所を選択するようにしています。