術後から退院まで
レシピエントさんについて
急性期(手術直後)
手術後は、まず集中治療室または病棟の個室に入ります。全身状態を常に監視しながら治療を行います。そのため、患者さんの体にはいろいろな監視機器の配線がつながっています。これらの機器からのモニター音や、時に異常を知らせる警報音がなり、決して静かではありません。集中治療室には医師、看護師、技師などが常時出入りします。
ほとんどの場合、生体腎移植では移植後すぐに尿が出ます。極めてまれですが、尿が出ない場合は一時的に透析を行います。
献腎移植ではほとんどの場合、移植直後には尿が出ません。この場合にも透析を行います。通常数日から10日程度ですが、長い方では3ヶ月ほど透析を続ける場合もありますし、残念なことに腎臓が機能しない場合もあります。
移植手術後は、感染症や拒絶反応、血管や尿管などのつなぎ目などに合併症が起こる場合があります。必要があればその都度、説明し対処していきます。
亜急性期(手術後2、3日~1週間)
身体に付いている機器や点滴も少なくなっていきます。移植後に透析を行っている場合、尿の排泄が十分になれば透析を中止していきます。
回復期(手術後1週間~退院まで)
移植後は臓器が機能している限り免疫抑制薬を服用し続けなければなりません。薬の種類、量、期間などは副作用の有無や出現状況と、移植された腎臓の状態によってその都度、細かく決めていきます。
退院後の栄養指導やリハビリテーションも行い、退院後早く日常生活に戻れるようサポートしていきます。
ドナーさんについて
手術後はもとの病棟に戻ります。体についているカテーテル類は数日でなくなり、手術後数日から1週間で退院となります。