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退院後について

退院後の通院(レシピエント、ドナー)

レシピエント

最初は週に1回、状態が安定すれば2週間に1回の割合で、3ヶ月目以降は月1回、定期的に外来受診していただきます。その都度、移植臓器の機能、免疫抑制療法の効果ならびに副作用の有無や程度を調べます。
移植後3ヶ月目、1年、3年、5年目に短期間入院の上、移植腎生検を行います。腎機能が急に悪化または悪化の兆候を呈した場合も、臨時で移植腎生検を施行する場合があります。腎生検での診断は非常に重要で、この結果により方針を決定していきます。
腎移植後は年1回のペースでがん検診や心機能検査等の検診を定期的に受けていただきます。一部は通院中に施行しますが、乳がん検診や子宮がん検診は検診実施施設で受けていただきます。
退院後の日常生活の活動度については、散歩などの軽い運動から始め、適宜運動量を増やしていきます。移植された腎臓が本来の部位より体表に近いため、強い衝撃を受けるような運動は避ける方が望ましいとされています。

ドナー

退院後1か月目および3か月目に、腎機能を含めた血液検査、尿検査を受けていただきます。それ以降は6-12か月おきの受診となりますが、ドナーさんの腎機能は生涯定期的に検査を行い、悪化がないことを確認します。

退院後の生活(レシピエント、ドナー)

レシピエント

免疫抑制薬を内服するため、感染症に十分気をつけて頂かないといけません。うがい手洗い、マスク着用だけでもかなり予防はできますので、指導をしています。土を触る園芸や、ペットの飼育等でうまく生活していくために、適切なアドバイスを行っています。また移植臓器は極度の脱水に弱く、特に夏はしっかりした飲水の摂取が必要です。腎機能が改善したからといって暴飲暴食をすることはよくありません。生ものや塩分に十分注意した、節度のある生活は必要となります。生ものに関しては退院後一定期間制限しています。免疫抑制薬や腎機能改善により、極端に食欲が増進する方がおられます。体重増加の時は十分ご注意ください。
免疫抑制薬の血中濃度を変化させる成分を含んだ食品(グレープフルーツジュースやセイヨウオトギリソウ等)や薬剤等が存在します。これらは主治医からも説明がありますので、遵守してください。

ドナー

入院前と同様の生活を送っていただいて結構ですが、腎臓は1つになっていますので、腎機能を悪化させない生活が必要です。塩分過剰摂取、体重増加、脱水等は避けるようにしましょう。