後期臨床研修について
専門医制度と内科医
 現在の日本の医療制度の下では、平成16年度以降に医師免許証を取得した医師は、厚生労働省の認めたプログラムに則った2年間の初期臨床研修を修了してはじめて、1人で保険診療を行う資格を得ます。しかし現実問題として、卒後2年間の初期臨床研修を終了しただけではまだ一人前の医師としては不十分であり、後期臨床研修といわれる専門分野の研修を求められています。
 内科の専門領域は全てがそうですが、まず日本内科学会が認定する「認定内科医」を取得していることが必要です。日本循環器学会が認定する「循環器専門医」になるためには、認定内科医取得後に更に3年以上の学会指定の研修施設での臨床研修が必要ですので、できるだけ早く認定内科医資格を取得するようにしましょう。日本循環器学会は受験資格として、通算6年以上の学会会員歴を求めていますのでご注意下さい。
内科領域の専門医制度

内科領域の専門医制度
内科研修・循環器内科研修
 当科では、高血圧、不整脈、肺循環、動脈硬化、虚血性心疾患、心臓超音波と幅広い循環器領域を扱っています。卒後3年目の循環器内科研修は大学病院で行っており、長崎大学病院臨床教育・研修センターの後期臨床研修プログラムに沿って診療経験を積んでいきます。卒後4年目以降は、大学病院または長崎県内を中心とする日本内科学会や日本循環器学会が認定している教育施設や教育関連施設で、各々の施設にいる日本内科学会の指導医や循環器専門医の指導の下、循環器疾患を中心として内科疾患全般の研修・修練を行います。日本内科学会は初期臨床研修の2年間全てを研修期間として認めていますので、卒後3年目を大学病院で研修すれば、卒後4年目に認定内科医を受験する事が可能です。詳細については、日本内科学会や日本循環器学会のホームページなどを参照して下さい。
 大学病院ではより専門的な修練を、学会認定の教育施設や教育関連施設では循環器疾患を中心として内科全般にわたる疾患の研修を行い、循環器領域だけでなく内科疾患全体にわたり広く知識を広めることが求められます。冠動脈形成術やペースメーカ植え込みなどの手術手技の修練を行うことも求められますし、循環器救急医療への対応も習得していく必要があります。また、臨床診療での症例報告や学会発表、論文発表の修練も指導を行います。今までの医局員の代表的キャリアパスが掲載されていますので参考にされて下さい。
http://www.mh.nagasaki-u.ac.jp/career/course/junkanki.html
内科研修・循環器内科研修