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| 法医剖検例における血中・尿中アルコールと尿中微生物叢に関する研究 |
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2023年1月から2025年12月までの期間に長崎大学法医学教室で法医解剖に附された方 |
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法医解剖では、亡くなった方が生前にお酒を飲んでいたかを推定するため、血液や尿中アルコールを調べます。尿は採取しやすい検体である一方、血液では陰性なのに尿だけが陽性となる例が少数ながら存在し、判断を難しくしています。このことは事件捜査で大きな障害をもたらし冤罪にも繋がりかねません。
一般に、尿は膀胱の中では無菌(細菌がいない状態)と考えられていますが、死後には細菌が侵入・増殖する可能性があります。これらの細菌が尿中の糖などを利用して活動すると、生前に飲酒していなくても新たにアルコールが作られ、尿検査で陽性となる可能性がある、という考え方がこれまでに提唱されてきました。特に、アルコールを作り出す性質をもつ細菌が尿中で増えた場合、生前にお酒を飲んでいなくても、尿の検査でアルコールが検出されてしまうことが考えられます。また、尿中に糖が多く含まれる状態、たとえば糖代謝に異常がある場合には、細菌が活動しやすくなり、こうした現象が起こりやすくなる可能性もあります。
しかしこれまで、尿中に存在する細菌の全体像を詳しく調べ、アルコール産生との関係を検証した研究はほとんどありません。
本研究では、尿と血液のアルコール検査結果に基づいて症例を分類し、尿中の細菌を詳しく調べる解析を行います。さらに、生前の糖代謝の状態を反映する指標の一つである HbA1c(ヘモグロビンA1c) もあわせて検討し、尿中アルコール陽性が生じる背景を多角的に明らかにします。
本研究は、「尿からアルコールが検出された=生前に飲酒していた」と単純に結論づけてきた従来の考え方を見直し、尿中アルコール検査の結果をより正確に解釈できるようにし、法医学的判断の信頼性を高めることを目指しています。これは、捜査や司法判断の公正さを支える基礎的な知見として、社会的にも重要な意味をもつと考えられます。
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長崎大学医歯薬学総合研究科長許可日(2026年2月19日)~2028年12月31日 |
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情報:生前の病歴、生前の飲酒状態、性別、年齢、死因、死後経過時間、
血中アルコール濃度、尿中アルコール濃度、HbA1c値等
材料:剖検時に採取された尿
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| 研究責任者 |
| 国立大学法人長崎大学大学院医歯薬学総合研究科法医学分野 |
| 氏名: |
池松 和哉 |
| 住所: |
長崎市坂本1丁目12番4号 |
| 電話: |
095-819-7076 |
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