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ホームご遺族の皆様へ法医実務(法医解剖・検案等)で採取・保存された試料・データに関するお知らせ>研究課題一覧


研究課題一覧

 研究課題名
 死後CTに基づく下顎骨からの成人年齢推定

 1.研究の対象
 2011年1月から2026年2月までの期間に長崎大学法医学分野において死後CTを撮影された成人(20歳以上100歳以下)の方

 2.研究目的・方法
 法医学で身元不明のご遺体の年齢を推定することは、個人の特定のために重要です。特に腐敗や白骨化が進んだ場合でも、骨は比較的長く残るため、骨の特徴から年齢を推定する方法が用いられています。
 近年、CT(コンピュータ断層撮影)検査により、骨の形や内部構造を詳細に画像として記録することが可能となっています。中でも下顎骨(あごの骨)は、年齢とともに骨の厚さや密度、内部構造が変化することが知られており、年齢推定に有用である可能性があります。
 本研究では、死後CT検査で得られた頭部のCT画像をコンピュータで解析し、下顎骨を抽出し、骨の厚さや密度など、年齢と関連する特徴をコンピュータにより数値として測定します。これらの情報をもとに、年齢を推定する方法を検討します。
 本研究は、すでに撮影されたCT画像を使用する後ろ向き研究であり、新たにCT撮影や検査を行うことはありません。また、本研究で使用するCT画像および関連情報は、氏名などの個人を特定できる情報を削除し、匿名化した状態で使用します。研究結果が学会や論文で発表される場合でも、個人が特定されることはありません。
 本研究の成果は、法医学における身元確認の精度向上に役立つことが期待されるとともに、多くの死者を出すような大規模災害時に多数の遺体の身元確認を迅速に行う際に有用となる可能性があります。

 3.研究期間
 長崎大学医歯薬学総合研究科長許可日(2026年4月9日)~2028年12月31日

 4.研究に用いる試料・情報の種類
 情報:死亡時の年齢、性別、当講座で撮影した頭部CT画像のデータ

 5.お問い合わせ先
 本研究に関するご質問等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせ下さい。
 ご希望があれば、他の研究対象者の個人情報及び知的財産の保護に支障がない範囲内で、研究計画書及び関連資料を閲覧することが出来ますのでお申出下さい。
 また、情報が当該研究に用いられることについてご遺族にご了承いただけない場合には研究対象としませんので、下記の連絡先までお申出ください。その場合でもご遺族の方々に不利益が生じることはありません。


照会先および研究への利用を拒否する場合の連絡先:

研究責任者
 国立大学法人長崎大学大学院医歯薬学総合研究科法医学分野
氏名: 池松 和哉
住所: 長崎市坂本1丁目12番4号
電話: 095-819-7076


 研究課題名
 法医剖検例における血中・尿中アルコールと尿中微生物叢に関する研究

 1.研究の対象
 2023年1月から2025年12月までの期間に長崎大学法医学教室で法医解剖に附された方

 2.研究目的・方法
 法医解剖では、亡くなった方が生前にお酒を飲んでいたかを推定するため、血液や尿中アルコールを調べます。尿は採取しやすい検体である一方、血液では陰性なのに尿だけが陽性となる例が少数ながら存在し、判断を難しくしています。このことは事件捜査で大きな障害をもたらし冤罪にも繋がりかねません。
 一般に、尿は膀胱の中では無菌(細菌がいない状態)と考えられていますが、死後には細菌が侵入・増殖する可能性があります。これらの細菌が尿中の糖などを利用して活動すると、生前に飲酒していなくても新たにアルコールが作られ、尿検査で陽性となる可能性がある、という考え方がこれまでに提唱されてきました。特に、アルコールを作り出す性質をもつ細菌が尿中で増えた場合、生前にお酒を飲んでいなくても、尿の検査でアルコールが検出されてしまうことが考えられます。また、尿中に糖が多く含まれる状態、たとえば糖代謝に異常がある場合には、細菌が活動しやすくなり、こうした現象が起こりやすくなる可能性もあります。
 しかしこれまで、尿中に存在する細菌の全体像を詳しく調べ、アルコール産生との関係を検証した研究はほとんどありません。
 本研究では、尿と血液のアルコール検査結果に基づいて症例を分類し、尿中の細菌を詳しく調べる解析を行います。さらに、生前の糖代謝の状態を反映する指標の一つである HbA1c(ヘモグロビンA1c) もあわせて検討し、尿中アルコール陽性が生じる背景を多角的に明らかにします。
 本研究は、「尿からアルコールが検出された=生前に飲酒していた」と単純に結論づけてきた従来の考え方を見直し、尿中アルコール検査の結果をより正確に解釈できるようにし、法医学的判断の信頼性を高めることを目指しています。これは、捜査や司法判断の公正さを支える基礎的な知見として、社会的にも重要な意味をもつと考えられます。

 3.研究期間
 長崎大学医歯薬学総合研究科長許可日(2026年2月19日)~2028年12月31日

 4.研究に用いる試料・情報の種類
 情報:生前の病歴、生前の飲酒状態、性別、年齢、死因、死後経過時間、
    血中アルコール濃度、尿中アルコール濃度、HbA1c値等
 材料:剖検時に採取された尿

 5.お問い合わせ先
 本研究に関するご質問等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせ下さい。
 ご希望があれば、他の研究対象者の個人情報及び知的財産の保護に支障がない範囲内で、研究計画書及び関連資料を閲覧することが出来ますのでお申出下さい。
 また、試料・情報が当該研究に用いられることについてご遺族にご了承いただけない場合には研究対象としませんので、下記の連絡先までお申出ください。その場合でもご遺族の方々に不利益が生じることはありません。


照会先および研究への利用を拒否する場合の連絡先:

研究責任者
 国立大学法人長崎大学大学院医歯薬学総合研究科法医学分野
氏名: 池松 和哉
住所: 長崎市坂本1丁目12番4号
電話: 095-819-7076


 研究課題名
 法医剖検における損傷の診断を自動化するシステムの開発

 1.研究の対象
 2015年1月から2025年12月に長崎大学法医学教室で法医解剖に附された方

 2.研究目的・方法
 法医解剖では、損傷(けが)の状態を正確に把握するため、国の指針に基づき、損傷(けが)の場所や形、大きさ、数、周囲との位置関係、付着物などを詳しく記録することが求められています。法医学者は、これらの情報を総合して、どのような物で、いつ、どのようにしてできた損傷(けが)かを推定します。
 一方で、損傷(けが)の評価や判断は、法医学者の専門的な知識や経験に基づいて行われるため、判断に一定の個人差が生じる可能性があります。このような違いは、事件の捜査や裁判での判断に影響を与えることもあります。
 特に裁判員裁判では、遺体や血液の写った写真は、見る人に強い心理的負担を与えるとして使用が制限されることが多く、文章による損傷(けが)の説明が重要な証拠となります。そのため、法医剖検では多くの時間と労力をかけて詳細な記録が行われていますが、記録の負担軽減や、判断の客観性・再現性を高めることが課題となっています。
 本研究では、工学的な技術を活用し、剖検写真から損傷(けが)の情報を自動的に検出する手法の開発を目指します。具体的には、これまでに当教室で実施された法医解剖のうち、鋭い器具による損傷(刺創・切創など)および鈍い物による損傷(挫創・裂創・表皮剥脱など)が認められた症例の写真を使用します。研究に使用するのは、すでに撮影・保管されている剖検写真および損傷に関する記録の一部です。お名前や住所などの個人を特定できる情報は研究に使用せず、データは匿名化したうえで、以下のような解析を行います。
・写真の色や明るさの情報を数値化する
・画像の中から赤みの強い部分や傷の輪郭を自動的に検出する
・傷の長さを自動で測定する
・傷の形の特徴から、鋭い物による傷か、鈍い物による傷かを分類する
 このように、コンピュータを用いて傷の領域を自動的に抽出し、その特徴を数値として表すことで、法医学者による従来の評価と比較し、自動判定の正確性を検証します。
 将来的には、損傷の診断を自動化するシステムを構築することで、記録作業の負担を軽減するとともに、より分かりやすく、誰が見ても同じ理解が得られる損傷(けが)の記録を実現し、公正な捜査や裁判に役立てることを目的としています。

 3.研究期間
 長崎大学医歯薬学総合研究科長許可日(2026年2月18日)~2028年12月31日

 4.研究に用いる試料・情報の種類
 情報:性別、年齢、死因、死後経過時間、解剖で得られた損傷の所見等
 材料:剖検時に撮影された鋭器損傷 (刺創、切創、刺切創)
    および鈍器損傷 (挫創、裂創、挫裂創、表皮剥脱、皮膚変色)の写真の画像データ

 5.お問い合わせ先
 本研究に関するご質問等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせ下さい。
 ご希望があれば、他の研究対象者の個人情報及び知的財産の保護に支障がない範囲内で、研究計画書及び関連資料を閲覧することが出来ますのでお申出下さい。
 また、試料・情報が当該研究に用いられることについてご遺族にご了承いただけない場合には研究対象としませんので、下記の連絡先までお申出ください。その場合でもご遺族の方々に不利益が生じることはありません。


照会先および研究への利用を拒否する場合の連絡先:

研究責任者
 国立大学法人長崎大学大学院医歯薬学総合研究科法医学分野
氏名: 池松 和哉
住所: 長崎市坂本1丁目12番4号
電話: 095-819-7076


 研究課題名
 法医剖検における臓器の色を工学的画像処理の手法を用いて
 定量的に評価するための研究

 1.研究の対象
 2017年10月から2025年9月までに長崎大学法医学教室で法医解剖に附された方

 2.研究目的・方法
 法医解剖では、病態によっては臓器の「色」が異なる場合があり、臓器の「色」を正確に判断することは死因診断に直結します。法医学者の診断は裁判の際に証拠として用いられ、司法判断にも影響する重要な情報です。しかし現状の法医解剖では、臓器の「色」の評価は主に法医学者の主観に依存しています。対策として解剖現場で撮影した写真を撮影し記録・証拠化しますが、照明条件の変動 (光源の種類や角度、強さにより色調が大きく左右される)や画像取得・出力プロセスの差異 (カメラ設定、画像圧縮、印刷方式、ディスプレイのキャリブレーションなどが色再現性を損なう)、客観性・再現性の欠如 (写真上の色は実物と必ずしも一致せず、第三者による評価が困難になる)などにより画像上の色は変化します。そのため、法医学の分野では、臓器の色を「写真」から客観的に評価する基盤が整っていないことが問題となっています。
 本研究では工学的画像処理の手法を導入して、解剖時に撮影する写真から、再現性高く臓器の「色」を評価できるようになることを目的としています。臓器の「色」をより客観的に評価できるようにすることで、法医学的判断の信頼性が向上し、ひいてはより公正な司法判断が可能になることも期待されます。

 3.研究期間
 長崎大学医歯薬学総合研究科長許可日(2025年11月28日)~2028年3月31日

 4.研究に用いる試料・情報の種類
 情報:性別、年齢、死因、死後経過時間、
    解剖で得られた肝臓・脾臓・腎臓・心臓・肺の所見等
 材料:剖検時に撮影された肝臓・脾臓・腎臓・心臓・肺の写真の画像データ

 5.お問い合わせ先
 本研究に関するご質問等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせ下さい。
 ご希望があれば、他の研究対象者の個人情報及び知的財産の保護に支障がない範囲内で、研究計画書及び関連資料を閲覧することが出来ますのでお申出下さい。
 また、試料・情報が当該研究に用いられることについてご遺族にご了承いただけない場合には研究対象としませんので、下記の連絡先までお申出ください。その場合でもご遺族の方々に不利益が生じることはありません。

照会先および研究への利用を拒否する場合の連絡先:

研究責任者
     国立大学法人長崎大学大学院医歯薬学総合研究科法医学分野
氏名:池松 和哉
住所:長崎市坂本1丁目12番4号
電話:095(819)7076


 研究課題名
 法医剖検で採取される胆汁中のmicroRNAを用いた肝機能の推定

 1.研究の対象
 2018年1月から2024年12月までに長崎大学医学部法医学教室で法医解剖に附された方

 2.研究目的・方法
 肝臓には、出血を止血する機能、毒薬物の解毒、エネルギー貯蔵など、多彩な機能があります。法医解剖においても、生前の肝機能を把握することは重要ですが、病院で検査する際の項目はそのまま適用できないことがほとんどであり、評価は困難なのが現状です。
 近年、血液中や、胆汁と呼ばれる消化液の一種から得られるmicroRNAという物質の量が、肝疾患に伴って異なっていることがわかってきました。しかし、死後における研究は現在のところありません。
 今回、法医解剖時に保存された胆汁中のmicroRNAを解析することで、生前の肝臓の状態を反映するかどうか研究を行う予定です。胆汁からmicroRNAを取り出し、その量を測定します。解剖時の情報によって肝臓の病気があるかどうかでグループ分けし、次世代シークエンスやリアルタイムPCR法という手法でグループごとにmicroRNAの状態に違いがあるかどうか解析を行います。
 この研究によって、ご遺体の胆汁から、肝臓の状態と関連するデータが得られれば、死後に行われる解剖で、生前の肝機能を推測する手段につながる可能性があり、今後の法医学の死因診断の精度向上に繋がることが期待されます。

 3.研究期間
 2025年6月16日~2027年3月31日

 4.研究に用いる試料・情報の種類
 情報:性別、年齢、死因、死後経過時間、解剖で得られた肝臓の所見等
 試料:胆汁

 5.お問い合わせ先
 本研究に関するご質問等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせ下さい。
 ご希望があれば、他の研究対象者の個人情報及び知的財産の保護に支障がない範囲内で、研究計画書及び関連資料を閲覧することが出来ますのでお申出下さい。 また、試料・情報が当該研究に用いられることについてご遺族にご了承いただけない場合には研究対象としませんので、下記の連絡先までお申出ください。その場合でもご遺族の方々に不利益が生じることはありません。

照会先および研究への利用を拒否する場合の連絡先:

研究責任者
     国立大学法人長崎大学大学院医歯薬学総合研究科法医学分野
氏名:池松 和哉
住所:長崎市坂本1丁目12番4号
電話:095(819)7076

 
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