原爆復興75周年記念事業報告

原爆復興75周年記念事業

「追憶」復刻版の出版

「忘れな草」1号、調来助教授の執筆より引用
 昭和30年(1955)10月、長崎大学医学部で出版されたもので、当時の長崎大学長古屋野先生の企画により、筬島教授の指揮の下に、各教室・学生・看護婦・其の他から資料が集められ、長い時日と弛まざる努力の下に編纂された、貴重な旧長崎医科大学の原爆記念誌である。
 表紙には古屋野先生の麗筆になる「追憶」の二字の外に、「長崎医科大学原子爆弾犠牲者の霊に捧ぐ」の添え書きがあり、僅かに500部しか出版されなかったので各方面に分配された今日では、余分のものは1冊もなく、しかも絶版となっているので、容易に手に入れることもできない、まことに惜しい極みである。
 この書は被爆記録を、医科大学、附属医専、附属薬専、事務関係の4部に大別し、医科大学の部では各教室を単位に、教授以下職員の死亡者名、死亡状況、故人の追憶などが記載され、学生関係のところには、遺族や友人の思い出の手記が集められているが、遺族の手記は極めて少なく、僅かに26人に過ぎない。
 「追憶」は原爆被爆10周年事業の一つとして、昭和30年(1955年)に刊行されました。初版は500部の限定版で発行後すぐ品切れとなりました。
 原爆被爆30周年(1975年)に同窓会の記念事業として再刊されました。再刊に当たり、次の5名の方が尽力されました。調来助名誉教授、筬島四郎名誉教授、内藤芳邦教授、中西啓先生、久松シソノ氏。  ご遺族の強いご希望により、75周年を機に再々刊を行うこととしました。
「追憶」
ー長崎医科大学原子爆弾犠牲者の魂に捧ぐー
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