rTMS(反復経頭蓋磁気刺激療法)

『抗うつ薬が効きにくい』『副作用で抗うつ薬が飲めない』患者さんのための新しいうつ治療

うつ病の治療は、休養や精神療法、薬物療法などが治療の中心となりますが、薬物治療の効果がない患者さんが約3割いると言われ、また、副作用が強く出てしまい抗うつ薬を内服できない患者さんもいます。

rTMS療法は脳機能の低下や過活動になっている部位に磁気エネルギーを使って規則的な刺激を連続して行うことで、脳機能を改善させることが期待できます。


保険診療を行うにあたっては、上記の他に、患者さんの状態や治療経過など、様々な導入基準を満たす必要があります。うつ病以外の精神疾患を併存されている患者さん、現在まで十分な薬物治療を行っておられないうつ病の患者さん、18歳以下の患者さんなどは治療導入基準を満たしません。また、保険診療上も治療ガイドラインに沿って行われますが、そのガイドラインの中でも様々な基準があり、それらを満たさない場合には治療導入が行えない場合があります。

そういったことから、治療の経過や今の症状などを正確に判断する必要があり、かかりつけ医療機関の主治医と連携を取らせていただく必要があります。

rTMS治療をご検討されました場合には、まずはかかりつけ医療機関の主治医とご相談いただき、診療情報提供書を郵送もしくはFAXしていただいた上で、当院の予約を取らせていただきますため、かかりつけ医療機関のない患者さん本人によるrTMS受診予約は受け付けておりませんので、ご了承下さい。上記の内容に関して、ご理解・ご了承のほど宜しくお願い致します。

治療適応とならなかった場合は、かかりつけ医療機関で現行の治療を継続していただくことになります。

治療対象者

・18歳以上
・中等症以上のうつ病
・1剤以上の抗うつ薬を至適用量を十分な期間投与したことがある場合
・副作用で十分な薬物療法が行えない場合(薬物治療を忌避する場合は除く)

治療期間

当院は入院治療のみです(検査を行った後に治療を開始します)。
1回40-60分、週5回、全30回(6~8週間)

費用(保険適用)

当院におけるrTMS治療は保険診療に則って実施しております。
費用は施術回数や入院期間によって異なります。
高額療養費制度などの医療費助成制度もございますので、詳しくはお問い合わせ下さい。

副作用

抗うつ薬や電気けいれん療法と比較し副作用が少ない治療です。
治療中に刺激痛が3割程度ありますが、継続することで慣れて軽減します。
0.1%程度の頻度でけいれん発作も報告されていますが、抗うつ薬より可能性が低いです。