長崎大学の悪性腫瘍への取り組み
産婦人科が担当する女性に特有な三大悪性腫瘍(がん)といえば子宮頸がん、子宮体がん、卵巣・卵管がんです。がん治療の第一の手段は手術であり、その完遂度が重要なことは間違いありませんが、より繊細で術後のQOLに配慮した手術へと近年は変化が求められています。
子宮頸がんに対しては広汎子宮全摘出術という術式が行われます。かつて、この術式は子宮・腟周囲の神経組織が犠牲になるために排尿障害という術後の合併症が避けられない時代が長く続いていました。近年は膀胱機能に関わる神経群を温存する広汎子宮全摘出術が開発され、我々も平成25年10月からこの術式を導入しており、良好な膀胱機能の温存が得られています。また、子宮頸癌の好発年齢が最近は明らかに若年化してきております。晩婚化とそれに伴う出産年齢の上昇とあいまい、若年にして妊娠する機能を喪失せざるを得ない病状の方も決して稀ではありません。そのような方々の一部には妊娠する能力を残した状態で通常の広汎手術と同等の手術成績を得られる広汎性子宮頸部摘出術という手術を行うことが可能です。
子宮体がんに対しては、個々の症例でリンパ節転移リスクを想定した上で術式を決定しています。そのうえでリスクの高い症例に対してはリンパ節摘出の範囲を傍大動脈領域まで拡大するとともに、リンパ節転移リスクの低い症例に対しては術後合併症がすくなく回復の早い腹腔鏡下手術を施行しています。
卵巣癌に対しては、後腹膜リンパ節郭清を含んだ最大限の腫瘍減量手術を行っています。一期的に腫瘍の完全切除が難しい進行症例では、まず化学療法を先行させ腫瘍量を減量させた後、他臓器合併切除などを積極的に行い、肉眼的残存腫瘍量ゼロを目指す手術を行っています。
また平成26年9月に導入された内視鏡手術支援ロボット(DaVinciサージカルシステム)の運用も開始する予定でおります。
このように長崎大学産婦人科は現在の日本の婦人科悪性腫瘍に対するあらゆる手術治療に対応できる体制が整っております。
子宮頸がんに対しては広汎子宮全摘出術という術式が行われます。かつて、この術式は子宮・腟周囲の神経組織が犠牲になるために排尿障害という術後の合併症が避けられない時代が長く続いていました。近年は膀胱機能に関わる神経群を温存する広汎子宮全摘出術が開発され、我々も平成25年10月からこの術式を導入しており、良好な膀胱機能の温存が得られています。また、子宮頸癌の好発年齢が最近は明らかに若年化してきております。晩婚化とそれに伴う出産年齢の上昇とあいまい、若年にして妊娠する機能を喪失せざるを得ない病状の方も決して稀ではありません。そのような方々の一部には妊娠する能力を残した状態で通常の広汎手術と同等の手術成績を得られる広汎性子宮頸部摘出術という手術を行うことが可能です。
子宮体がんに対しては、個々の症例でリンパ節転移リスクを想定した上で術式を決定しています。そのうえでリスクの高い症例に対してはリンパ節摘出の範囲を傍大動脈領域まで拡大するとともに、リンパ節転移リスクの低い症例に対しては術後合併症がすくなく回復の早い腹腔鏡下手術を施行しています。
卵巣癌に対しては、後腹膜リンパ節郭清を含んだ最大限の腫瘍減量手術を行っています。一期的に腫瘍の完全切除が難しい進行症例では、まず化学療法を先行させ腫瘍量を減量させた後、他臓器合併切除などを積極的に行い、肉眼的残存腫瘍量ゼロを目指す手術を行っています。
また平成26年9月に導入された内視鏡手術支援ロボット(DaVinciサージカルシステム)の運用も開始する予定でおります。
このように長崎大学産婦人科は現在の日本の婦人科悪性腫瘍に対するあらゆる手術治療に対応できる体制が整っております。
(文責:金内 優典)