1) |
造血器腫瘍(白血病・悪性リンパ腫など)
長崎県における小児の白血病や悪性リンパ腫などの造血器腫瘍の診療の中心となっています。日本小児がん研究グループ(JCCG)に所属して小児がんの多施設共同臨床試験に参加ています。 |
2) |
特発性血小板減少性紫斑病(ITP)
ITPは小児の血小板減少症では最も多いものですが、これまで治療方針は各施設・各主治医にゆだねられていることが多いようでした。現在では小児ITP研究会のガイドラインが提唱され、急性型ITPに対してはγグロブリン療法やステロイド療法など、血小板数や出血症状などを考慮した治療法が選択されています。慢性ITPに対しては、病態の把握を行うとともに、分子標的薬などよりよい治療法を追求しています。 |
3) |
再生不良性貧血(AA)・骨髄異形成症候群(MDS)
抗リンパ球グロブリンやサイクロスポリンを併用した免疫抑制療法を行っています。同種造血幹細胞移植が必要な場合には移植施設へ紹介、または当院血液内科と連携して移植を行っています。 |
4) |
血友病をはじめとする凝固因子異常症
確実な診断と、適切な凝固因子補充療法を行い出血のコントロールをするとともに、生活指導も行っています。定期補充療法も家庭で補充できるように指導を行っています。 |
5) |
悪性固形腫瘍
小児の悪性腫瘍は多岐にわたっているため、治療方針や成績などは一様ではありません。そして、当然小児科単科で対応できるものではなく、小児外科・泌尿器科・整形外科・耳鼻咽喉科・形成外科・脳外科・放射線科など、関係各科の協力のもと集簇的治療を行っています。また疾患の特性から、治療の多くは大学病院で行われています。近年、神経芽腫、Wilms腫瘍、肝芽腫などでは全国的な治療プロトコールが作成されており、当院も他科と連携して参加しています。 |