診療内容(診療グループ):小児外科
小児外科班の診療と研究内容
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 小児外科では「癌」を主に扱う成人外科と異なり、生まれながらの奇形、機能異常の治療を行います。病気が多くの臓器に及ぶため幅広い知識と、生理学的・解剖学的に未熟な小児を扱うためにより繊細な手技を必要とします。
 当科小児外科班は1970年から診療を開始し、2005年には長崎県で唯一の日本小児外科学会認定施設となり長崎県の小児外科の中心施設となっています。
 現在では長崎大学医学部歯学部附属病院・小児外科を中心として、長崎医療センター・小児外科(大村市)、佐世保市立総合病院・小児外科(佐世保市)に当科小児外科で研修した医師を派遣して外来診療・手術を行っています。
対象疾患
入院治療
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新生児疾患;生まれながらの消化管、肺、体表などの奇形
 先天性食道閉鎖症、先天性胸腹裂孔ヘルニア、肺分画症、先天性腸閉鎖、鎖肛、ヒルシュスプルング病、腹壁破裂など
口腔・頸部疾患;腫瘤、生まれながらの瘻孔など
 耳前瘻孔、正中頚嚢胞、リンパ管腫など
胸壁疾患;胸郭の陥没や突出などの変形、乳房の腫瘤など
 漏斗胸、鳩胸など
呼吸器疾患;気管の狭窄、異物の気道内への吸い込み、検診などでの胸の異常な陰など
 先天性気道狭窄、気管軟化症、異物誤嚥など
消化器疾患;嘔吐、吐血、下血、高度便秘、腹部膨満、異物飲込、腹痛、腹部腫瘤など
 逆流性食道炎、食道静脈瘤、胃・十二指腸潰瘍、メッケル憩室、大腸ポリープ、 消化管異物、ヒルシュスプルング病など
肝胆膵脾疾患;黄疸など
 胆道閉鎖症、先天性胆管拡張症、胆嚢結石、脾腫など
腹壁・鼠径部疾患;鼠径部の腫瘤、臍の突出、睾丸の欠損、包茎など
 鼠径ヘルニア、陰嚢水腫、臍ヘルニア、停留精巣、包茎など
良性・悪性腫瘍;腹部腫瘤、腹部以外の腫瘤、血尿など
 神経芽腫、Wilms腫瘍、肝芽腫、横紋筋肉腫、奇形腫群腫瘍、リンパ管腫、
 血管腫など
外傷;交通事故、転落、打撲、熱傷など
 気道損傷、肺損傷、腹部損傷など
重症心身障害児;誤嚥、食物の摂取が出来ない、繰り返す肺炎など
 誤嚥性肺炎、胃食道逆流症、摂食障害など

外来診療
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毎週月・水・金曜日の午前9時から午後12時30分まで。
新生児疾患、救急疾患は随時受け入れております。
胆道閉鎖症、先天性胆管拡張症、鎖肛、ヒルシュスプルング病、小児悪性腫瘍、新生児疾患などで治療を受け成人となった方(キャリオーバー)がその原疾患で一般病院を受診した場合、症状や病態を理解してもらえない場合があります。小児外科で治療を受けて成人となった方は年々増加しており当科では原則として18歳まで外来診療を続け本人に病気の説明と将来起こりうる危険性などを十分に説明し、必要に応じて紹介状や病歴を作成しています。以前当科で治療を受けた方で病状に不安のある方はいつでもご相談ください。

胆道閉鎖症スクリーニング
新生児黄疸を主症状とする胆道閉鎖症は早期発見により、その予後が左右されます。当科では胆道閉鎖症に対する早期発見を目指してスクリーニングの基礎研究をおこなっています。2006年から長崎大学産婦人科教室の協力のもと全県で胆道閉鎖症および胆汁うっ滞性肝疾患早期発見のスクリーニングを開始しました。

このような症状のある場合はご相談ください
小児科、一般外科から紹介される患者様がほとんどですが、おなかのしこり、長引く便秘、下血、嘔吐などは病気が潜んでいる危険性がありますのでご相談ください。他の病院で小児外科の治療・手術を受けた方、過去に小児外科で治療を受けられて最近具合の悪い場合なども是非ご相談下さい。セカンドオピニオンにも応じます。